ジョン・コリリアーノ : ウィキペディア(Wikipedia)

ジョン・ポール・コリリアーノ・ジュニア(John Paul Corigliano Jr., 1938年2月16日 - )は、アメリカ合衆国の現代音楽の作曲家。ニューヨーク市出身。父ジョン・ポール・コリリアーノ・シニアはニューヨーク・フィルハーモニックのコンサートマスターを23年間務めたヴァイオリニストであり、母はピアニストである。

経歴

コロンビア大学、マンハッタン音楽学校で作曲を専攻し、オットー・ルーニング、ヴィットリオ・ジャンニーニ、ポール・クレストンに師事した。

作曲家として成功する前は、レナード・バーンスタインの『ヤング・ピープルズ・コンサート』の助監督、アンドレ・ワッツなどの演奏会のプロデューサーなどを務めた。

1970年、と共同でロック・オペラ『』を制作した。ヘスによれば、『ザ・ネイキッド・カルメン』は、もともとコリリアーノがビゼーのオペラ『カルメン』の現代版オペラとして発案したものだという。マーキュリー・レコードは、ジョー・ボット、スコット・マンプ、ボブ・リノが話し合い、クラシック音楽とポピュラー音楽の融合を希望し、その方向で企画が実現されることになった。ヘスの言葉によれば、『ネイキッド・カルメン』は「融合」の企画だった。同様の試みとしては、ボブ・ディランの詩に自ら曲を付けた歌曲集『ミスター・タンブリン・マン:ボブ・ディランの7つの詩』がある。この曲は2009年度のグラミー賞 クラシック現代作品部門を受賞した。

コリリアーノの作品はほとんどがオーケストラ作品である。3曲の交響曲(それぞれオーケストラ、弦楽合奏、吹奏楽のための作品)、協奏曲(クラリネット、フルート、ヴァイオリン、オーボエ、ピアノのための作品)。

1991年、交響曲第1番でグロマイヤー賞を受賞、2001年、交響曲第2番(弦楽合奏のための)でピューリッツァー賞を受賞した。

その他、弦楽四重奏曲などの室内楽曲、メトロポリタン・オペラの委託で作曲したオペラ『』(映像収録はLD発売およびNHK放映、2010年に指揮者ジェームズ・レヴァイン就任METデビュー40周年記念で未発売DVD化TV収録作品をBOX-Set化した際に限定発売)などがある。

また映画音楽の分野では、『アルタード・ステーツ』(1980年、アカデミー作曲賞候補。なおポスター、パンフレットではジョン・コリグリアーノと誤記された)、『』(1985年、アントニー・アスキス賞受賞)、『レッド・バイオリン』(1999年、アカデミー作曲賞受賞)のスコアで高く評価された。『レボリューション・めぐり逢い』は、交響曲第1番(1988年)にも引用されており、印象的な作品であるが、録音媒体でのリリースはない。2003年には『レッド・バイオリン』を引用した最初のヴァイオリン協奏曲を発表した。

1996年、コリリアーノの名前にちなんで、コリリアーノ四重奏団が結成された。

2004年、『管楽アンサンブルのための交響曲第3番』が発表された。

現在、ニューヨーク市立大学リーマン校の音楽科教授を務める。門下にエリック・ウィテカー、エリオット・ゴールデンソール、ジョン・マッキー、アヴネル・ドルマン、、など多数の作曲家がいる。

コリリアーノはゲイをカミングアウトしており、パートナーは作曲家である。

出典

外部リンク

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