J・J・ケイル : ウィキペディア(Wikipedia)

J・J・ケイルJ. J. Cale、1938年12月5日 - 2013年7月26日 )は、アメリカ合衆国のシンガーソングライターである。ブルース、ロカビリー、カントリー、ジャズが融合したタルサ・サウンド彼が育ったオクラホマ州タルサで生まれた音楽ジャンルである。の創始者の1人として知られる。彼のスタイルは、よく「laid back」と呼ばれる。

エリック・クラプトンとの共作アルバム『ザ・ロード・トゥ・エスコンディード』は、第50回グラミー賞の最優秀コンテンポラリー・ブルース・アルバムに選出された。

略歴

ケイルは1938年12月5日にオクラホマ州オクラホマシティで生まれた。同州のタルサで育ち、1956年にタルサ・セントラル高校を卒業した。

1960年代初期にタルサの若いミュージシャン達と一緒にロサンゼルスへ引っ越し、最初はスタジオ技術者として働いていたDave Hoekstra, "Songwriter J. J. Cale prefers to remain in the background" , Chicago Sun-Times, April 15, 1990 .。1960年代中頃、彼を雇っていたナイトクラブのオーナーに、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのジョン・ケイルとの混同を避けるためJ・J・ケイルと名付けられたIn the 2006 documentary, To Tulsa and Back: On Tour with J.J. Cale, Rocky Frisco tells the same version of the story mentioning the other John Cale but without further detail.いくつかの文献は彼の本名をJean Jacques Caleと記しているが、誤りである。。アーティストとしてはほとんど成功せず、1970年にエリック・クラプトンが初のソロ・アルバム『エリック・クラプトン・ソロ』で「アフター・ミッドナイト」を録音するまでは、タルサに戻って音楽業界から離れることを考えていた。

彼のスタイルは初のアルバム『Naturally』(1971年)で確立された。ロサンゼルス・タイムズの記者は同アルバムを「ケイルの流れるようなギターと簡素なボーカルにより、ブルースとフォーク、ジャズの融合される独特の音。ドラム・マシーンや型にとらわれないミキシングにより、アメリカ音楽のルーツの純粋主義者とはまた異なる種類である」と評したRichard Cromelin,"J.J. Cale rolls on", Los Angeles Times, February 24, 2009.。シングルカットされた収録曲の「Crazy Mama」は、1972年にBillboard Hot 100で最高22位を記録し、彼がアメリカ合衆国で最もヒットさせたシングルになった。彼はドキュメンタリー映画"To Tulsa and Back: On Tour with J.J. Cale"(2006年)で、歌を宣伝するためにテレビ番組『アメリカン・バンドスタンド』に出演した時の話を語っている。彼はバンドが事前に録音したテープを使う話を断り、歌と演奏を同時に録音した。

彼の曲は様々なアーティストによって取り上げられた。「アフター・ミッドナイト」と「コカイン」(クラプトン)、「Cajun Moon」(ランディ・クロフォード)、「Clyde」や「Louisiana Women」(ウェイロン・ジェニングス)、「Bringing It Back」(カンサス)、「Call Me the Breeze」や「I Got the Same Old Blues」(キャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンド「Same Old Blues」と改題した。、クラプトン、レイナード・スキナード、ブライアン・フェリー)、「I'd Like to Love You, Baby」(トム・ペティ)、「Travelin' Light」や「Ride Me High」(ワイドスプレッド・パニック)、「Tijuana」(ハリー・マンクス)、「Sensitive Kind」(カルロス・サンタナ)、「Cajun Moon」(ハービー・マンとシシー・ヒューストン)など枚挙にいとまがない。

2013年7月26日、カリフォルニア州ラホヤの病院で心臓発作で死去。享年74歳。

ディスコグラフィ

シングル

  • 1958 "Shock Hop/Sneaky" [45 - as Johnny Cale]
  • 1960 "Troubles, Troubles/Purple Onion" [45 - as Johnny Cale Quintet]
  • 1961 "Ain't That Lovin You Baby/She's My Desire" [45 - as Johnny Cale Quintet]
  • 1971 "Crazy Mama" [45 as J.J. Cale], from the album Naturally, peaked at #22 on the US single charts on April 8, 1972.

スタジオ・アルバム

  • 1972 Naturally
  • 1973 Really
  • 1974 Okie
  • 1976 Troubadour
  • 1979 5
  • 1981 Shades
  • 1982 Grasshopper
  • 1983 #8
  • 1990 Travel Log
  • 1992 Number 10
  • 1994 Closer to You
  • 1996 Guitar Man
  • 2004 To Tulsa and Back
  • 2009 Roll On

ライヴ・アルバム

  • 2001 Live

コラボレーション

  • 1966 A Trip Down The Sunset Strip (レザーコーテッド・マインズのメンバーとして)
  • 2006 The Road to Escondidoエリック・クラプトンと共演)

コンピレーション

  • 1972"Naturally"
  • 1972"Really"
  • 1974"Okie"
  • 1976Troubadour"
  • 1979"5"
  • 1980"Shade"
  • 1982"Grasshopper"
  • 1983"#8"
  • 1984 Special Edition (a compilation of hits from previous albums)
  • 1992"Number10"
  • 1994"Closer To You"
  • 1996"Guitar Man"
  • 1997 Anyway the Wind Blows: The Anthology
  • 1998 The Very Best of J.J. Cale
  • 2000 Universal Masters Collection
  • 2004"To Tuisa And Back"
  • 2006"The Road To Escondido"
  • 2006 The Definitive Collection
  • 2006 Collected (with bonus tracks) (Dutch release only)
  • 2007 Rewind: The Unreleased Recordings
  • 2009"Roll On"
  • 2011 The Silvertone Years (A collection chronicling JJ Cale's music released by Silvertone Records between 1989-1992)

注釈

出典

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/07/14 15:32 UTC (変更履歴
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