ホイ・ヘー : ウィキペディア(Wikipedia)
ポイベー(, )は、ギリシア神話に登場するティーターン神族の女神である。日本語では長母音を省略してポイベとも呼ぶ。
概説
ウーラノスとガイアの娘で、オーケアノス、コイオス、クレイオス、ヒュペリーオーン、イーアペトス、クロノス、テイアー、レアー、テミス、ムネーモシュネー、テーテュースと兄弟ヘーシオドス、133行-138行。アポロドーロス、1巻1・3。。またコイオスの妻で、レートー、アステリアー姉妹の母であるヘーシオドス、404行-409行。アポロドーロス、1巻2・2。。
したがってアポローンとアルテミス、またヘカテーの祖母である。
その名は輝ける女を意味し高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』261頁。、光明神と考えられる。また、この名は月の女神としてのアルテミスの呼称としても用いられるバーナード・エヴスリン『ギリシア神話小事典』248頁。。
一説によるとポイベーはデルポイの神託所の支配者の1人で、大地母神ガイア、ティーターン神族のテミスに次いで3番目に支配し、後にここを孫のアポローンに譲ったともいわれるアイスキュロス『エウメニデス』冒頭。。
また、上記のティーターン神族の女神の他にもヘーリオス、レーダー、レウキッポスの娘にそれぞれ同名のニュンペー(ヘーリオスの娘であるヘーリアデスの一人)及び人物がいる高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』261,308頁。。
参考文献
- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- 『ギリシア悲劇I アイスキュロス』ちくま文庫(1985年)
- ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店(1960年)
関連項目
- フェーベ (衛星) - ポイベーに因んだ名を持つ土星の衛星
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2023/04/17 06:44 UTC (変更履歴)
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike and/or GNU Free Documentation License.