エイフェックス・ツイン : ウィキペディア(Wikipedia)
エイフェックス・ツイン (Aphex Twin)、本名リチャード・D・ジェームス(Richard David James、1971年8月18日 - )はイギリスのミュージシャン、音楽家、作曲家、DJである。その作曲ジャンルは多岐にわたり、テクノ、アンビエント、エレクトロニカ、ドラムンベース、アシッド・ハウスと多彩である。同時に複数のアーティスト名義を使うことでも知られる。
経歴
アイルランドのリムリックで生まれ、イギリスのコーンウォールで育つ。
イギリスでテクノシーンが隆盛していた時期、地元でDJをしていた。この頃からAphex Twinの名義を用いだす。1991年に自身のレーベルであるリフレックス・レコーズ(Rephlex Records)を設立。同時に他のレコード会社へもデモテープを送り、1991年にはTVTレコーズからAFX名義で、後にシリーズ化するシングル盤の「Analogue Bubblebath」をリリースした。1992年にはR&SレコーズからAphex Twin名義で、1993年にはワープ・レコーズからPolygon Window名義でそれぞれアルバムをリリースした。
1994年にAphex Twin名義でのリリースがR&Sからワープに移る。Aphex Twin名義の初期はアンビエントをリリースする名義であったが、1996年のアルバムではドラムンベース(ドリルンベース)、2001年にリリースしたアルバムではプリペアド・ピアノを取り入れたりと実験的な曲もリリースする名義になっている。2004年からリリースしたシングル「Analord」シリーズでは、アシッド・ハウス寄りの曲をリリースしている。
2014年、Aphex Twin名義の作品としては13年ぶりとなるアルバム「Syro」をリリース。同作は2015年のグラミー賞においてBest Dance/Electronic Album部門を受賞した。
FACT Magazineは1992年のアルバム『Selected Ambient Works 85-92』を90年代ベストアルバム・リストの1位とし、NMEはオールタイムベストアルバムの92位に選出。96年の『Richard D. James Album』は55位に、ピッチフォーク・メディアは90年代のベストアルバム40位に選んでいる。またシングル「Windowlicker」はNMEの1999年ベストトラック・リストの1位に、ピッチフォーク・メディアの90年代ベストトラック・リストの12位に選出されている。
人材を発掘する手腕にも優れており、リフレックス・レコーズから独特の才能を持つアーティストを次々とデビューさせた。とりわけ有名なのは私的な友人でもあったルーク・ヴァイバート、共作のアルバムを発表したμ-Ziq、そして自らがライナーノーツを手がけたスクエアプッシャーのいわゆるコーンウォール一派である。
ディスコグラフィ
Aphex Twin
- アルバム
- Selected Ambient Works 85-92(1992年)
- Selected Ambient Works Volume II(1994年)
- Words & Music (1994年)
- Classics(1994年)
- I Care Because You Do(1995年)
- Richard D. James Album(1996年)
- 51/13 Singles Collection(1996年)
- drukqs(2001年)
- 26 Mixes for Cash(2003年、自身が担当したリミックス集)
- Syro(2014年)
- シングル
- Digeridoo(1992年)
- Xylem Tube EP(1992年)
- On/On Remixes(1993年)
- Ventolin/Ventolin Remixes(1995年)
- Donkey Rhubarb(1995年)
- Girl/Boy EP(1996年)
- Come to Daddy EP(1997年)
- Windowlicker(1999年)
- Analord 10(2004年)
- Computer Controlled Acoustic Instruments pt2 EP (2015年)
- Cheetah (2016年)
- Collapse(2018年)
- Blackbox Life Recorder 21f / In a Room7 F760(2023年)
AFX
- Analogue Bubblebath(1991年)
- Analogue Bubblebath 2(1992年)
- Analogue Bubblebath 3(1993年)
- Analogue Bubblebath 4(1994年)
- Analogue Bubblebath 5(1995年、未発売)
- Analogue Bubblebath 3.1(1997年)
- Hangable Auto Bulb(1995年)
- Hangable Auto Bulb 2(1995年)
- 2 Remixes By AFX(2001年)
- Smojphace EP(2003年)
- Mangle 11 (Circuit Bent V.I.P. Mix)(2003年)
- Analordシリーズ(AFX名義中心だが他名義からもリリースあり)
- Chosen Lords(2006年)
- Orphaned Deejay Selek 2006-2008(2015年)
- Houston, TX 12.17.16(2016年)
- London 03.06.17(2017年)
- Korg Trax+Tunings for Falling Asleep(2017年)
- Orphans(2017年)
Bradley Strider
- Bradley's Beat (1991年)
- Bradley's Robot(1993年)
Caustic Window
- Joyrex J4(1992年)
- Joyrex J5(1992年)
- Joyrex J9(1993年)
- CAT 023 (未発表。4枚のレコードがプレスされたのみ)
- Caustic Window Compilation(1998年)
Gak
- GAK(1994年)
Universal Indicator
- Universal Indicator: Red(1992年)
- Universal Indicator: Green(1993年)
※Universal Indicatorシリーズ中、 "Blue"(1992年)および "Yellow"(1992年)は、Kosmik Kommandoことマイク・ドレッドの作品
Polygon Window
- Surfing On Sine Waves(1993年)
- Quoth(1993年)
Power Pill
- Pac-Man(1992年)
Q-Chastic
- Q-Chastic EP(1992年、未発売)
他アーティストとのコラボレーション
- Freeman Hardy & Willis Acid (&スクエアプッシャー、ワープのアルバム100枚リリース記念盤のWAP100に収録)
- Expert Knob Twiddlers(Mike and Rich"名義のアルバムの、Richとして。Mikeはµ-ziqとして知られるマイク・パラディナス)
- AFX/LFO (&LFOとのシングル)(2005年)
外部リンク
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