村中秀史 : ウィキペディア(Wikipedia)
村中 秀史(むらなか しゅうじ、1981年3月12日 - )は、将棋棋士。東京都北区出身。高柳敏夫名誉九段門下。棋士番号は253。
棋歴
棋界の名伯楽・高柳敏夫の末弟子として1992年に奨励会入会、コンスタントに勝ち星を重ね、1998年度前期(第23回)より三段リーグに参戦。なかなか大勝ちができず四段入りに難航したものの、初参加から13期目で自己最高となる14勝を上げ、23歳で無事にプロ四段となる。
初参戦の第31期(2004~2005年度)棋王戦で本戦出場。本戦2回戦で森下卓に敗れる。
第67期(2008年度)順位戦ではC級2組にて最終戦まで昇級に絡む。トップの大平武洋が8勝1敗、村中ら8人が7勝2敗で並ぶ混戦で迎え、順位の差により村中は昇級争いの8番手、自身が4番手の中村太地に勝って、更に(同点で村中より順位が高い)田村康介・高崎一生・戸辺誠・佐藤天彦・金井恒太のうち4人が負ければC級1組に昇級という極めて可能性が低い状況で、自身は勝利を収めたものの、田村・戸辺が勝ち他の3名が敗れたため「あと一人足りず」次点に留まった。
初出場の第58期NHK杯の1回戦で、木村一基を序盤で飛車を捨てるなどの強手で攻め続け撃破した。
2009年9月15日、第22期竜王戦5組昇級者決定戦準決勝 松本佳介戦に勝ち、プロ入りから5年にして四段昇段後100勝により五段へ昇段。その翌月の10月16日には、勝てば一気に六段昇段の竜王ランキング戦5組3位決定戦・対戸辺誠戦を迎えたが、このチャンスをものにして勝利。連続2回昇級での4組昇級を決めるとともに、五段昇段から僅か1か月、3勝をあげただけで六段に昇段したその後、2013年に大石直嗣が同様の昇段を果たし、五段昇段から僅か3週間、2勝をあげただけで六段に昇段の記録を残した。(竜王戦の昇段規定では1年以内に2回以上昇段できるため)。
2010年3月9日のC級2組順位戦最終戦で、有吉道夫九段に勝利。有吉はこの敗戦で加藤一二三に次ぐ史上2人目の公式戦1,000敗に到ると同時に、延べ54期に亘り参加し続けた順位戦から退いた。
棋風
高柳門下特有とされる本格派の居飛車党だが、後手番の際はゴキゲン中飛車などの角換わり型振り飛車も用いることも多い。
エピソード
- 2014年2月21日に行われたNHK杯戦予選で、予選1回戦の高見泰地戦、予選2回戦の北浜健介戦が2局とも持将棋指し直しとなり、「1日に持将棋2局」の珍事を経験した「激闘、死闘であります」めったに起きない将棋の引き分け「持将棋伝説」を追う - 相崎修司(文春オンライン 2020年9月7日)。なお、予選の結果は北浜戦の指し直し局で敗れたため、本戦出場はならなかった。
- 2022年11月22日にモデルで声優の初美メアリと結婚した。初美は「本当に心優しく、自分を偽らず正直な姿に惹かれました。」とコメントしている。なお、2016年10月公開の映画「女流棋士の春」(主演は香川愛生)に、初美は葉摘智子役として出演。将棋監修は村中が担当していた。
昇段履歴
昇段規定は、将棋の段級 を参照。
- 1992年:6級 = 奨励会入会
- 1996年:初段
- 2004年:四段 = プロ入り
- 2009年:五段(勝数規定/公式戦100勝)
- 2009年:六段(竜王ランキング戦連続2回昇級)
- 2019年:七段(勝数規定/六段昇段後公式戦150勝)
主な成績
在籍クラス
関連項目
- 将棋棋士一覧
書籍
- 新鋭居飛車実戦集(2008年5月、毎日コミュニケーションズ、ISBN 978-4-8399-2860-5)- 西尾明・大平武洋 共著
外部リンク
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/13 14:01 UTC (変更履歴)
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike and/or GNU Free Documentation License.