郷原宏 : ウィキペディア(Wikipedia)

郷原 宏(ごうはら ひろし、1942年5月3日 - )は、日本の詩人、文芸評論家、翻訳家。

人物

島根県出雲市(平田市)出身。早稲田大学政治経済学部卒。読売新聞社に入社し、社会部記者、週刊読売編集部、出版局編集者を歴任。編集者時代は松本清張の担当を務めた。若くから詩作を始め、1974年『カナンまで』でH氏賞受賞。1983年、高村智恵子論『詩人の妻』でサントリー学芸賞受賞。

1985年からフリーライターとなる。その後、妻の山本楡美子(本名・郷原静江)とともに主としてミステリーの翻訳を始め、映画『わが愛の譜 滝廉太郎物語』の原作を書き下ろした。2006年『松本清張事典 決定版』で第59回日本推理作家協会賞評論部門受賞。

娘はフランス文学者の郷原佳以。

著書

  • 『執行猶予』(思潮社) 1966
  • 『歌と禁欲 近代詩人論』(国文社) 1976
  • 『立原道造 抒情の逆説』(花神社) 1980、新版・未來社 2022
  • 『詩のある風景』(未來社) 1981
  • 『詩人の妻 高村智恵子ノート』(未來社) 1983
  • 『冬の旅・その他の旅 詩集』(紫陽社) 1984
  • 『「現代国語」解読講座』(有斐閣) 1989
  • 『わが愛の譜 滝廉太郎物語』(新潮文庫) 1993
  • 『名探偵事典 日本編』(東京書籍) 1995
  • 『名探偵事典 海外編』(東京書籍) 1997
  • 『このミステリーを読め! 日本篇』(三笠書房、王様文庫) 2000
  • 『このミステリーを読め! 海外篇』(三笠書房、王様文庫) 2000
  • 『「赤川次郎」公式ガイドブック』(三笠書房、王様文庫) 2001
  • 松本清張事典』(角川学芸出版) 2005
  • 『清張とその時代』(双葉社) 2009
  • 『物語日本推理小説史』(講談社) 2010
  • 『郷原宏詩集 新・日本現代詩文庫』(土曜美術社出版販売) 2013
  • 『日本推理小説論争史』(双葉社) 2013
  • 『乱歩と清張』(双葉社) 2017
  • 胡堂と啄木』(双葉社) 2019
  • 『岸辺のない海 石原吉郎ノート』(未來社) 2019

編著・共著

  • 『東西ベストミステリーガイド』(各務三郎、扶桑社) 1992
  • 西村京太郎読本』(KSS出版) 1998
  • 渡辺淳一作品にみるヒロインたちの生きかた』(安宅夏夫共著、KSS出版) 1999
  • 『ふと口ずさみたくなる日本の名詩』(PHP研究所) 2002

翻訳

  • 『ベビーシッター』(アンドルー・コバーン、山本楡美子共訳、角川文庫) 1987
  • 『最終兵器V-3を追え』(イブ・メルキオー、山本楡美子共訳、角川文庫) 1988
  • 『緑の檻』(ルース・レンデル、山本楡美子共訳、角川文庫) 1988
  • 『シティ・オヴ・グラス』(ポール・オースター、山本楡美子共訳、角川書店) 1989、のち文庫
  • 『無風地帯』(ロバート・フェリーニョ、講談社文庫) 1990
  • 『全署緊急手配』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1990
  • 『到着時死亡』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳、ハヤカワ・ミステリ文庫) 1991
  • 『広域捜索指令』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳 ハヤカワ・ミステリ文庫) 1992
  • 『誘拐犯包囲網』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳 ハヤカワ・ミステリ文庫) 1992
  • 『不法家宅侵入』(デイヴ・ペノー、山本楡美子共訳 ハヤカワ・ミステリ文庫) 1993
  • 『差出人戻し』(ディック・クラスター、山本楡美子共訳、光文社文庫) 1993
  • 『珍獣遊園地』(カール・ハイアセン、山本楡美子共訳、角川文庫) 1994

参考

  • 紀伊國屋書店ブックウェブ:
  • 『文藝年鑑 2012』(生月日)

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/03/30 10:19 UTC (変更履歴
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