宮田東峰 : ウィキペディア(Wikipedia)
宮田 東峰(みやた とうほう、1898年〈明治31年〉3月24日 - 1986年〈昭和61年〉1月31日)は日本のハーモニカ奏者、作曲家。本名・宮田 孝三郎(みやた こうざぶろう)。群馬県前橋市出身。日本作曲家協会常任理事、日本コロムビア常任顧問、日本音楽著作権組合副委員長、群馬県作詞作曲家協会長などを務めた。兄は東京マンドリン宮田楽団創立者の宮田信義、息子はジャズ・フルート奏者の宮田英夫。
生涯
1898年(明治31年)、群馬県前橋市神明町に父松之助、母はる子の三男として生まれる。父は自身が生まれた日に死去した。6歳の時に母とともに母の実家があった野田に移り住むが、翌年母も死去したため東京の兄姉のもとに身を寄せた。
比留間賢八に弟子入りしていた次兄・信義がハーモニカを演奏していたことからハーモニカに関心を持ち、小学5年のとき義兄がドイツ出張のお土産として買ってきてくれたホーナー社のハーモニカに熱中した。氷川尋常小学校を卒業し赤坂高等小学校に進む。
1918年(大正7年)中央大学経済学部に籍を置きながら東京毎夕新聞に入社。同年帝国蓄音機商会(ヒコーキレコード)で「カルメン」と「ダニューブ河の漣」の吹き込みを行い初のレコードが発売された。同年6月、日本最初の民間人によるハーモニカ合奏団である、東京ハーモニカ・ソサイアティを結成。大学は同年に中退日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊) 。
1922年(大正11年)にニッチク(現・日本コロムビア)で東京ハーモニカ・ソサイアティ初のレコード吹き込みを行った。曲は「愉快な鍛冶屋」と「双頭の鷲の下に」で、当時の15人のメンバーの中には後にテナーサックス奏者として知られる松本伸やアコーディオンの小泉幸雄などがいた。最初のレコードの吹込料は現金では支払われず鰻丼をおごられたが、2枚目の「」「勝利の父」から吹込料が支払われるようになった。
1923年(大正12年)4月には、日本で初となる自身の顔写真の商標登録を行い、宮田東峰監修のハーモニカ「スポーツマン」が発売された。翌1924年(大正13年)にトンボ楽器と契約。
1924年(大正13年)9月、東京ハーモニカ・ソサイアティをミヤタ・ハーモニカ・バンドに改称、ハーモニカの独奏の活動をやめ合奏指導や編曲へ専念することとなる。同月、コロムビアと専属契約を結ぶ。
1931年(昭和6年)松竹初のトーキー映画『マダムと女房』制作にあたってラストシーンの挿入歌「私の青空」の演奏をハーモニカ・オーケストラで行い、2作目の『若き日の感激』でも演奏を行った。
1953年(昭和28年)、コロムビア・ミヤタ音楽教室を開設。歌謡科からは島倉千代子・君和田民枝・江波孝也・鹿島幸治・白鳥みずえ・坂口うたえ等の歌手を輩出することとなる。
1960年(昭和35年)に藍綬褒章受章、1968年(昭和43年)に勲四等旭日小綬章、1974年(昭和49年)には勲三等瑞宝章に叙せられた。
1986年(昭和61年)1月31日、心不全で死去。行年87歳。。
2012年(平成24年)、大衆音楽の殿堂入り。
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作曲作品
- 「輝く東京オリンピック」(1959年)
- 「十国峠の白い花」島倉千代子(1961年)
- 「四谷大塚進学教室の歌」(作詞:石本美由起)
他多数
著書
- 「ハーモニカ教本」
- 「ミヤタハーモニカ独習」
- 「音楽に生きる」
褒章
- 藍綬褒章(1960年)
- 勲四等旭日小綬章(1968年)
- 勲三等瑞宝章(1974年)
監修楽器
- 昭和楽器製造
- ミヤタソプラノ
- 明星ミヤタ
- 少年用学生ミヤタ
- スペシャルミヤタ
- ミヤタハーモニカ
- Showa21スペシャル(リニューアル版)
- 鈴木楽器製作所
- ミヤタハーモニカ
- 高級ミヤタMH-21(復刻版)
- ミヤタハーモニカ
- 東海楽器製造
- 高級ミヤタ
- 特製ミヤタ
- スターミヤタ
- スーパーミヤタ
- ミヤタ響鳴
- ジュニアミヤタ
- ミヤタホーン
- トンボ楽器製作所
- ミヤタトンボ
- ミヤタバンド
- 内外ロビン楽器製作所(販売は、新興楽譜出版社)
- MIYATA'ハーモニカ
- コンダクターミヤタ
- ミヤタ・ファン
- ミヤタ監製
- 中央楽器製作所
- 学生ミヤタ
- ミヤタソロ(ミヤタ獨奏)
- ニューミヤタ
出典
参考文献
外部リンク
- 高級ミヤタ MH-21鈴木楽器製作所
- Showa21スペシャル昭和楽器製造
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2025/06/30 00:48 UTC (変更履歴)
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