池端俊策 : ウィキペディア(Wikipedia)

池端 俊策(いけはた しゅんさく、1946年1月7日 - )は、広島県呉市出身の脚本家池端俊策 allcinema。

来歴

広島県立呉三津田高等学校を経て中国新聞、2008年6月22日、25面、1970年、明治大学政治経済学部卒業。高校時代から演劇部に入り、脚本作りに熱中していた。大学在学中からシナリオ作家協会主催の「シナリオ研究所」(現在の「シナリオ講座」)に通い、卒業後は竜の子プロダクションに半年勤務。その後は営業職など職を転々とし、今村昌平の脚本助手となり、今村監督の映画『復讐するは我にあり』(1979年、松竹/今村プロ)、『楢山節考』(1983年、東映/今村プロ)の第1稿を手がけた。

1984年、テレビドラマ脚本『私を深く埋めて』(TBS)『羽田浦地図』(NHK)『危険な年ごろ』(読売テレビ)の三作品で向田邦子賞、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞し脚光を浴びる。

1991年、第29作目の大河ドラマ『太平記』の脚本を手がける。

2009年春に『帽子』(NHK広島)で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞、同年秋には紫綬褒章を受章。

2017年、『夏目漱石の妻』(NHK)で放送人グランプリ2017のグランプリを受賞。同年、旭日小綬章を受章。

2020年、自身2作目となる大河ドラマ『麒麟がくる』の脚本を手がける。同作品で橋田賞を受賞。

2022年、文化功労者。

映画『復讐するは我にあり』『楢山節考』以来の仲である緒形拳の出演作を、『羽田浦地図』『百年の男』『帽子』(以上、NHK)など多数執筆。初監督映画『あつもの』でも、緒形が主演している。2009年2月に、2008年に死去した緒形を追悼するドキュメンタリー番組『俳優〜脚本家・池端俊策が見つめた緒形拳〜』(NHK)が放送された。

ビートたけしの主演作も、『昭和四十六年 大久保清の犯罪』『イエスの方舟』『あの戦争は何だったのか 日米開戦と東條英機』(以上、TBS)などを発表している。また、1990年の『忠臣蔵』では、両主演という形で、緒形拳(大野九郎兵衛役)、ビートたけし(大石内蔵助役)が共演した。

演出家の鶴橋康夫とのコンビは長く、『仮の宿なるを』『魔性』『危険な年ごろ』『風の棲む家』(以上、読売テレビ)などの作品がある。TBSプロデューサーの八木康夫との仕事も、『昭和四十六年 大久保清の犯罪』『協奏曲』『烏鯉』など多数。

日本放送作家協会会員。日本脚本家連盟会員。日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム代表理事◆ごあいさつ 代表理事 池端俊策(脚本家) 。向田邦子賞選考委員。また、日本映画学校に於いて多数の後進の育成に努める。

作品

テレビアニメ

  • 昆虫物語 みなしごハッチ(1971年、フジテレビ)

テレビドラマ

  • 夏からの手紙(1972年、東海テレビ)
  • ワイルド7(1972年、日本テレビ)
  • かんざしお艶(1975年、読売テレビ)
  • パイプのけむり(1976年、朝日放送)
  • 朝日のようにさわやかに(1977年、中部日本放送)
  • 馬・逃げた!(1979年、北海道放送)
  • 愛って何ですか(1979年、フジテレビ)
  • 陽気な逃亡(1980年、フジテレビ)
  • ああ我が家(1980年、北海道放送)
  • かげろうの死(1981年、読売テレビ)
  • 「入試問題」殺人事件(1982年、TBS)
  • みだらな女神たち(1983年、TBS)
  • 昭和四十六年 大久保清の犯罪(1983年、TBS)
  • 仮の宿なるを(1983年、読売テレビ)
  • 魔性(1984年、読売テレビ)
  • 羽田浦地図(1984年、NHK)
  • 私を深く埋めて(1984年、TBS)
  • 子供達は森に隠れる(1984年、NHK)
  • 危険な年ごろ(1984年、読売テレビ)
  • イエスの方舟(1985年、TBS)
  • 私はポルノ女優・小夜子の恋(1986年、TBS)
  • チャンスは気まぐれ(1986年、中部日本放送)
  • 遠めがねの女(1986年、読売テレビ)
  • 約束の旅(1987年、NHK)NHKアーカイブス
  • 魚河岸ものがたり(1987年、NHK)
  • むかし通りの人々(1987年、NHK)
  • 海の群星(1988年、NHK)
  • 虹のある部屋(1988年、NHK)
  • さんまの「おれは裸だ」(1988年、読売テレビ)
  • 冬の橋(1988年、テレビ朝日)
  • 鳥の歌(1989年、NHK)
  • 花と家族(1989年、日本テレビ)
  • ダックスフントのワープ(1989年、NHK)
  • 風の棲む家(1989年、日本テレビ)
  • 忠臣蔵(1990年、TBS)
  • 太平記(1991年、NHK大河ドラマ)
  • 鏡の中の女たち(1992年、TBS)
  • 並木家の人々(1993年、フジテレビ)
  • 私が殺した男(1993年、読売テレビ)
  • 幸福の条件(1994年、NHK)NHKアーカイブス
  • 僕が彼女に、借金をした理由。(1994年、TBS)
  • 百年の男(1995年、NHK)
  • 協奏曲(1996年、TBS)
  • 翔ぶ男(1998年、NHK)
  • 烏鯉(1998年、TBS)
  • 聖徳太子(2001年、NHK)
  • 蜜蜂の休暇(2001年、NHK)
  • 天国への階段(2002年、読売テレビ)
  • 海峡を渡るバイオリン(2004年、フジテレビ)
  • 大化改新(2005年、NHK)
  • ぶるうかなりや(2005年、WOWOW)
  • 死亡推定時刻(2006年、フジテレビ)
  • 帽子(2008年、NHK)
  • あの戦争は何だったのか 日米開戦と東條英機(2008年、TBS)
  • ぼくの妹(2009年、TBS)
  • 大仏開眼(2010年、NHK)
  • 悪女について(2012年、TBS)
  • 黒澤明ドラマスペシャル 野良犬(2013年、テレビ朝日)
  • 時計屋の娘(2013年、TBS)
  • 足尾から来た女(2014年、NHK)
  • おやじの背中 第8話「駄菓子」(2014年8月31日、TBS)
  • 松本清張〜坂道の家(2014年12月6日、テレビ朝日)
  • 経世済民の男 「鬼と呼ばれた男〜松永安左ェ門」(2015年、NHK)
  • 百合子さんの絵本 〜陸軍武官・小野寺夫婦の戦争〜(2016年7月30日、NHK総合)
  • 夏目漱石の妻(2016年9月24日 - 10月15日、NHK総合)
  • 破獄(2017年4月12日、テレビ東京)
  • 麒麟がくる(2020年、NHK大河ドラマ)

映画

  • 復讐するは我にあり(1979年)
  • 楢山節考(1983年)‐助監督
  • 優駿 ORACION(1988年)
  • あつもの(1999年、シネカノン/日活/アンシャンテ)※監督兼任(初監督作品)

著書

  • 『池端俊策ドラマ集』(1990年、日本テレビ放送網)
  • 『池端俊策ベスト・シナリオセレクション』(1998年、三一書房)

関連項目

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/11/30 11:18 UTC (変更履歴
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