米バイデン大統領、生成AI規制に本腰 あの大ヒットアクション映画の影響あり?
2023年11月4日 09:00
米国のジョー・バイデン大統領は10月30日(現地時間)、急速な発展を遂げている人工知能(AI)に関する新たな基準とセキュリティ対策を定める大統領令に署名した。この決定の裏に、ハリウッド大作の影響があったことがわかった。
ホワイトハウスのブルース・リード副主席補佐官はAP通信に対し、バイデン大統領は大ヒットスパイシリーズの最新作「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」の鑑賞後に、AIへの懸念を強めたと語ったと米バラエティが報じた。。同作を一緒に鑑賞したと言い、「もし彼が映画を見る前に、AIによる悪影響を懸念していなかったとしたら、鑑賞中はより多くの不安の種を見出したことでしょう」とコメントした。
「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」はトム・クルーズ主演の人気シリーズ第7作。主人公イーサン・ハントが、“エンティティ”と呼ばれる、知覚を持ち国際的な安全保障を脅かす危険なAIを阻止するために奮闘する。
生成AIに関する大統領令では、安全性を確保するための厳格な基準を定めるほか、開発者に対して新たなモデルの安全性の評価とその結果を政府へ提出ことが義務付けられる。また、生成AIを用いて作成された“ディープフェイク”映像には、電子透かしを用いて判別できるような指針が定められる。
「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」の続編は、2024年6月28日公開予定が1年延期になっており、タイトルも当初予定されていた「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART TWO」から刷新されると報じられている。