ワーナー会長が劇場重視をアピール「映画を急いで配信しない」
2023年5月1日 12:00
ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのデビッド・ザスラブ最高経営責任者(CEO)が、映画を劇場公開してから同社の動画配信サービスで配信するまでの期間、いわゆる「シアトリカル・ウィンドウ」を設けることを宣言した。
ワーナーといえば、2021年の公開作品を劇場公開とともに動画配信サービスMAX(旧HBO Max)で配信し、業界を震撼させたことで知られている。コロナ以前は、映画スタジオと映画館チェーンとのあいだでは、劇場公開開始から二次使用開始までの期間(シアトリカル・ウィンドウ)は90日前後と決められていたが、緊急事態を理由にルールを破っていた。
その後、親会社ワーナーメディアがディスカバリーに売却され、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーとして新たなスタートをきっている。同社の指揮をとるザスラブCEOは、米ラスベガスで開催中の興行主のためのコンベンション「シネマコン」に初登壇。生粋の映画ファンであることを明かしたのち、劇場関係者を前に「私たちは完全なシアトリカル・ウィンドウを信じている」と宣言し、拍手喝采を浴びた。「配信向けの映画はやりたくない。映画を急いでMAXで配信することはない」
さらに、1年あたりの公開本数を20本以上にする計画であると明かしている。