道で拾った女のレビュー・感想・評価
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見切れるラブホ
一連のいまおか作品が続いているが、そんなにこの人の需要があるのか、不思議でならない 勿論全てを観賞しているわけではないし、とにかく上映館が限定されていて、関東だと新宿ケーズシネマのみだ 東京在住でなければこれだけのために、サービスデーが月に1回しかない映画館にどれだけの人が足繁く通うのかと(^_^;) でも行くと人生の先輩方の多い事多い事w まぁ、どうでもいい映画館ディスリも此処までにして・・・
アットホームで、ほんわかして、そしてきちんと濡れ場がOP常連だけに演出されるという特徴のいまおか作品に於いて今作も又その延長線上にあるストーリーテリングである
冒頭いきなり主人公佐々木心音のなりふり構わぬ演技が爆発する 以前ならばもっと妖麗な姿が拝見されたが、ホームレスという役柄で顔も手足も汚れたメークでの登場に、歳以上のくたびれたおばさん感をオーバーと思える程の演技である そんな女性ホームレスとなったら、ついて回るのが暴力行為であろう そんなシーンでもう1人の主人公が登場し、初めは観て観ぬ振りをするが、なんとか助けてあげる と、まぁ冒頭はこんな件だが、かいつまんでの粗筋は、ホームレス女の経緯は子供を事故で亡くしてしまった事でのメンタル崩壊故のパチンコでの借財 男の方は長距離トラッカーという職業故、家を空けている事が多く、寂しさ故の妻の浮気という、バックボーンが、何となく2人を近づかせて、一緒にトラックに乗って仕事を続けるという、ロードムービーである 途中、大金を拾ったり、デリヘル利用したり、そのデリヘル嬢の逃避を手伝ってあげたり、駅前で詩を売る元ラーメン店主に同情し、借金を無くすために金を貸そうとしたら全て持って行かれたりと、狭い範囲での人間模様が延々と描かれる構成である
その感情の起伏の範囲が、良く言えば尖っていなく安心感の範囲内であり、悪く言えば現在の映画のプロットよりもだいぶぬるま湯的なレベルであるから、それがおじさん、お爺さんには心を穏やかに鑑賞出来る原因かもしれないのだろう そしてお目当ての性愛シーンはきっちりと過不足無く、しかしAVの様な力任せの迫力を抑えた演技に仕上がっていてその安堵感に幸福感を得られるという図式なのかもしれない 一寸のファンタジー、一寸のエロ、そして一寸の多幸感 その絶妙を描く、隙間産業の様なプロットに需要が途切れないのではと分析した次第である
所々のシーンの背景に見切れるラブホテルは、多分協賛なんだろうけど、こういうさりげなさも優しさを感じさせると思うのだがw
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