「薄っぺらいストーリー」僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト なみとさんの映画レビュー(感想・評価)
薄っぺらいストーリー
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ストーリーのテンポ感が悪く、A組全員を見せたいのか場面転換が多く、さらにたいして魅力的でもないヴィランに苦戦しているA組を見せられるのはつまらなかった。そもそも、ゴリー二・ファミリーやアンナ、ジュリオたちが、この作品に元から存在していたのではなく、映画ができて、初めて生まれたような存在のように感じた。厳密にいうと、ゴリー二・ファミリーやアンナ、ジュリオたちの過去が薄っぺらく、彼らの過去が存在しなかったように感じた。
また、ダークマイトに対してキャラクター達がなぜ怒っているかわからなかった。オールマイトがダークマイトのような小物に、声を荒げて怒っているのも違和感があるし、かっちゃんの「お前の強さはあこがれねえー」とちゃんとした理由づけになってないやんと思った。
また、ジュリオのキャラの一貫性がないように感じた。初めは、おかしな丁寧な話し方をしていたのに、回想中のアンナの接し方は普通に敬語で接していた。さらにダークマイトを倒し、平和が訪れたときに、急にDV夫のようなきつい言い方をしていた。いやお前、アンナさんがジュリオと一緒にいたいことくらい考えたらわかるやろと思った。こういうキャラなんですと言われたら、何も言い返せないが、メインキャラであるジュリオが共感しにい対象であるのは作品としてどうなんだろうかと思う。
全体的にキャラの魅力を感じられず、デク、ショート、かっちゃん以外のA組はモブキャラのように感じた。「平和の象徴はオールマイト」というテーマ性を伝えたいのなら、ダークマイトは、オールマイトについて深く考えた結果歪んだ正義を振りかざしたステインのようにするべきだったように感じる。
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