「皮肉屋の不器用な愛」大いなる不在 sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)
皮肉屋の不器用な愛
騒ぎを起こして警察に保護された陽二を、長年疎遠だった息子卓が迎えに行く。陽二は認知症で会話が成り立たないし、一緒に住んでいたはずの義母直美は行方不明だった。彼女は、いつどこに行ってしまったのか。卓は、陽二のメモなどを手がかりにして。
直美はどうなってしまったのか、当初はサスペンスの様相。でも物語は別の方向へ進んでいく。なんで今更、と卓は戸惑ったと思います。しかし父なりに卓は愛しい息子、そして陽二の直美への想いの軌跡に触れ、少しずつ心を開いていく。その心情の移ろいが、感情を抑えていても伝わってきました。知的な仕事をしていた人にとって、認知症になることは、より辛いことなのだろうか。
コメントする
