「A24?」TALK TO ME トーク・トゥ・ミー 三毛猫泣太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
A24?
A24の質が落ちたのか、私が歳取って若い感覚についていけなくなったのか、まったくピンとこなかった。AIがマーケティングデータから導き出したみたいな映画。古いことは分かってますが私は映画は芸術の分野にあってほしいし、天才的な、または職人的なクリエイターに作ってほしい。ミアがお母さんの自殺について懐疑的なのとお父さんへの態度とで、お父さんが殺した?そこまでいかないものの自殺を阻止しなかったと思ってる?この辺の描写がものすごい雑で、お父さんが隠してた遺書を読むシーンでようやくオーバードーズ事故なのか意図的な自殺なのかの問題だったと分かるくらい。その違いがどれほど大きいのかその立場になった私には分からないんだけど、映画なんだからもう少し分かりやすくメリハリつけて話作り上げてもいいんじゃない?と思いましたよ。その描写がもっと丁寧でミアに感情移入できてたら、ライリーの時間制限を引き延ばしたことも理解できたのかも。ヘイリーが当初ミアを嫌がってることも何かの伏線になるのかと思いきや、数分で関係ないことになってるし、もうー!となるほど作りが粗い。書いてるとこまごま思い出して腹立ってくるくらい。あとこれは言ってはいけないんだろうけどヘイリー、FTMなんだよね。多様性の時代にこの登場人物は大事なのでしょう。けどけどやっぱり気になってしまうのだよ。そこに意味があるのかと思ってしまう。他の作りが上手ければ気にならなかったのかもしれないけど、もうとにかくガタゴト進む映画のなかのさらに大きな石って感じ。もうA24だからといって無条件に見てはいけないんだなって、時代の変わり目になる映画でした。