「取り返しがつかない事」TALK TO ME トーク・トゥ・ミー U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
取り返しがつかない事
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ゾワッとする。
若気の至りってのはいつの時代もあるもので、本作では降霊術がそれにあたる。
いやいや、さすがに…と否定したいが、その世界観への導入は流石であった。
好奇心はどんな障壁をも超えてしまう。自分もこっくりさんとかやってた時期あったなぁとフと思う。
「ビビってんじゃねえよ。」
そんな言葉で人生を棒に振る過程を見せつけられる。
ある儀式を経て、憑依される。
その90秒間ってのは、とてつもない快感があり、中毒性があるらしい。
が、そのルールを破る奴は必ず出てくる。それが本作の主人公で…物語が進むにつれエクソシストで語られる「悪魔の囁き」を想起させる。
悪魔に取り込まれていく過程はそら恐ろしく…人間ってのは、信じたいものを信じたいように解釈する習性があるのだなぁとゾクリとする。
憑依された状態で死ねば体を乗っ取られるってマイナスなルールが、彼を殺してあげる事は苦痛からの解放で彼を救済する行為って解釈に変化していく流れは秀逸だった。
洗脳ってこういう事なんだろうなぁ…始めに憑依されたのは、きっと主人公の彼女だったのかもしれない。
ラストは立場が入れ替わる。
彼女は暗闇に灯された微かな灯りに浮かぶ、差し出された手を握る側になる。
その戸惑いや緊張を描いたラストが、なんだかとても説得力があった。
色んな意味で怖かったわぁー
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