「好感度の高い2人の登場人物のうち1人は…そしてもう1人が」TALK TO ME トーク・トゥ・ミー ケンイチさんの映画レビュー(感想・評価)
好感度の高い2人の登場人物のうち1人は…そしてもう1人が
ホラー映画って、好感度の高い登場人物、良い人、共感しやすいキャラクターが最後まで生き残ってハッピーエンドになるじゃないですか。まぁ、ホラー映画に限らないかもしれませんが…。
で、逆に嫌なヤツは途中で報いを受けるっていうか、生き残れなかったりするじゃないですか。
でもこの作品、分かりやすく「嫌なヤツ」が出て来ないんですよ。だから先が読めない。
ネタバレっぽくなっちゃいますけど、あくまで自分的に、好感度の高い2人の登場人物がいて、そのうち1人はハッピーエンドでした(多分)。でももう1人は絶望的な終わり方。しかもその終わり方が予想外で、何とも言えないイヤ〜なオチ(ホメ言葉)。
本気で怖い映画だという噂を聞いて急遽見に行ったのですが、私基準では、怖いっちゃ怖いけど…まあ充分に怖いけど、逃げ出したくなるような怖さではなかった…。でもそんなことより何せ面白い!
1時間半くらいの丁度良い長さの映画なんですが、とりわけ最後の30分くらいはジェットコースター。えっ!?えっ!?どうなるの?どうなるの?えっ!?…えっ!?…え〜〜〜っ!!!って感じ。
前半や中盤もアイデア一杯で、工夫も一杯で、切り口も斬新で、面白いんですよ?でも何て言うか、終盤は確かな足場がどこにもなくって、何を信じていいのかもわからなくなって、グルグル振り回されました。
この作品、オーストラリア映画でした。
有名な俳優さんはほとんど出てません。
私が知ってたのはミランダ・オットーさんだけでした。
(ロード・オブ・ザ・リングで、サウロンの最強の部下で甲冑幽霊魔王みたいな中ボスを討ち取ったお姫様役の人)
製作費があまり掛かってなさそうなのに、すごくクオリティが高くて面白い映画だと思います。
こういう秀逸なホラー映画を見ちゃうと、最近日本でこのレベルの作品がリリースされないことがちょっと悔しくなっちゃいます。