「復興の、心の支えとは知らず。。!」長岡大花火 打ち上げ、開始でございます リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
復興の、心の支えとは知らず。。!
長岡の花火大会のことは名前だけ聞いたことがあるだけで、単にエンタメ・イベントの1つとしか思っていませんでした。
また長岡のことは以前、縄文土器の展示が見たくてそのためだけに訪れたことしかなく、駅に展示してあった三尺玉だったかな?大きな火薬の玉があったことしか覚えてなかったので、
映画ではこの有名な花火大会の裏側や運営や、色んな花火の作品(スターマインとか)が出来た過程なんかを説明してくれて、プラス綺麗な花火の映像がある感じでシンプルにイベントの話だけだろうな、と思いきや。。。
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前半は、戦時中に空襲で160万発もの爆撃を受けたのが8月1日、終戦のわずか2週間前だったとか、そこから復興するための人々の心の拠り所に「いつかまた花火大会を復活させるんだ!」という気持ちがあった上での大会なんだと知り愕然。
また去年亡くなった伝説の花火師の方は、シベリアに3年抑留され、帰って来れたけれども彼の地には6万人もの亡くなった同胞の日本兵の皆さんが眠っているから、
慰問・鎮魂の祈りをこめてハバロフスクへ行って、かつての同胞達に長岡の花火を見せに行ったとか。。。とても胸が締め付けられました。
そして近年では新潟県中越沖地震があった所で、当時ニュース映像で見た、土砂崩れの車の中から奇跡的に助けられた当時2歳の坊やの救出劇も流れ。。脱輪した新幹線や全村避難した村の方々など、多くの困難、悲劇、苦難の地であったことが映し出され、
この時も復興への心の支えに長岡の花火大会があると知りました。
「いつか故郷の村へ帰ろう」
「いつかまたあの花火大会を復活させよう」
そう言い聞かせるほどの存在感のあるイベント。。単なるエンタメの1つなんかじゃないんだ!と初めて知りました。
復興を誓った花火の演目が「フェニックス」というのは命名が素晴らしいし、丸く花開く形の真ん中に筋が見えて、鳥のようにも見える花火。。。このデザインにしようとして、そのように火薬を詰めて作ったのも凄いと思いました。
映像は、花火師達のいる場所、花火の真下、あるいは空中(ドローンとかで撮影した?)など、例えどんなに高い席を買っても一般の観光客は入れない、行けない場所からの映像もあり、迫力や壮大さがありました!!
そして何十万人の人出だと。。長岡駅を訪れて広さを知ってるだけに、河川敷を埋め尽くすほどの人数が駅から30分も歩いて花火会場へ移動すると知り、帰りの人混みも考えると
正直直接見に行くのはかなりハードルが高く思えたので、今回スクリーンで沢山見れて良かったです!!
歴史、花火演目の背景・意味を知ってて見るのと、ただ綺麗だね~~というだけで何も知らずに見るのは全く感銘が異なると思いました。
前半に、この地域の背景や、この地域における長岡花火大会の位置付けを丁寧に教えてもらえてとても良かったです。。!