「 ミニマルな描写ながらも、語られない物語の中にストーリーを感じさせ...」彼方のうた La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
ミニマルな描写ながらも、語られない物語の中にストーリーを感じさせ...
ミニマルな描写ながらも、語られない物語の中にストーリーを感じさせた『春原さんのうた』の杉田協士監督の最新作です。
今回もやはり登場人物の背景は何も語られません。心に何かを抱えた人の出会いにカメラを向けているだけです。
「〇〇だから寂しい」とか「××だから哀しい」の「〇〇」や「××」を描くのではなく、「寂しさ」「哀しさ」そのものを映像に収めようとしている様に感じました。『春原さんのうた』を更にスリムにしたスタイルと言ってよいでしょうか。でも、僕のアンテナ感度のせいか、どこか空回りしている様に感じ、もどかしさが残りました。
でも、オープニングとクロージングの呼応し合う様な長回しショットは大変印象的でした。
(ただ、杉田監督の作品はいつも音声が聞き取り難いのが今回も辛かったです)
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