市子のレビュー・感想・評価
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杉咲花がすごい。
今年最後の最後にキターーー
【市子】にびっくりした。
窪田正孝&妻夫木聡の去年の「ある男」にテーマは似ていて、簡単に言うと「なりすまし」で生きざるを得なかった人の話。
市子の場合は、まず自分の戸籍がそもそもありません。
戸籍がないということは、保険証もない、学校にも通えない。それでどうしたか?というと、他人を【始末】して、その人になりすまして生きていくわけです。
でも、その大きな秘密を抱えながらひっそりと生きていても、人生の選択においてどうしても誤魔化しきれない事になり、彼女は逃亡する場面から映画はいきなりはじまります。
この映画、オープニングとエンディングがめちゃくちゃセンス良くて、最後なんか音楽も無し。鼻歌と、足音だけなんです。韓国映画のようなエッジが効いています。
まず特筆すべきは、市子役の杉咲花ちゃんがべらぼうに上手く、
恋人役にこれまた芸達者な若葉竜也(大衆演劇出身の彼には最近とっても注目しております。「愛がなんだ」ナカハラ役でまずやられました)。
決して裕福ではないけど、ある夏の祭りの夜に出逢ってやがて一緒に暮らし始めた2人の3年間。狭いけどなんか私好みな小さなアパートで仲良くつましく暮らしていた。
ところがその暮らしはある日を境に一変し、市子は失踪してしまう。
義則がプロポーズをした翌日、忽然と消えてしまう。
途方に暮れ、警察とも協力しながら市子の行方を追う義則は、やがて信じがたいほどの苦難に満ちた市子の過去を知ることとなる。といったストーリー。
子供時代から成人後まで、市子と関わりの深かった人物が数人登場しますが、各々のエピソードを通じて、市子の複雑な胸の内や葛藤を知ることができ、いかに彼女が自らの宿命を振り払うように懸命に生きてきたかを知ることになります。
彼女を心から愛して、死ぬほど心配して探し続ける義則に若葉竜也くんが非常にハマっていて、彼の曇りのない真っ直ぐな愛が素敵です。
それだけに、切ない。
結末は、ありません。ベタな御涙頂戴演出も、ありません。
胸が締め付けられるけど、すごい作品だな、と呆然としました。邦画では稀な事です。
タマ子でもあみ子でもなく…
杉咲花を観に行く作品。ポスターのドアップを見て、前よりかわいくなったな岸井ゆきの(岸井さんに失礼!)と思ったが、髪から出ている耳で杉咲花に加点していると言えなくもない。戸田彬弘監督は劇団をやってるとのことで、三浦大輔や加藤拓也など最近の演劇人監督作とは相性がいいので本作にも期待。
話は時系列をいじくりつつ見せていくミステリーでそこは楽しめたけど、実はけっこう重たい社会派テーマの話ゆえに、筋ジスの娘にしても頬がただれた希死念慮のある女にしてもその扱われ方が引っかかってしまった。毒親設定とはいえさすがに「ありがとう」はないわ。でも「市子」というタイトルからしてホラー作品だと解釈すれば納得できなくもないような気も…。
小学校時代の市子は将来、杉咲花ではなく前田敦子になりそうだったが、中田青渚のケーキ屋が近所にあればぜひ買いに行きたいと思った次第(余談)。
ストーカー怖い((((;゜Д゜)))
市子(杉咲花)の過去を遡ればのぼるほど
見えてくる闇深さ。
単純な殺人事件とは違う、重厚なミステリーを思わせます。
3年間同棲し、結婚を考えた相手にも関らず
その相手の素性を何も知らないというのはいまどきなのでしょうか。
昭和のおばちゃんには、そこがしっくりこなくて
現実味を感じられません。
中盤からどんどん複雑怪奇になって、
時系列もコロコロ変わっていくので
テンポもあまりよくないため、おいてけぼりを喰らうし😫
ストーカー気質の元同級生 北(森永悠希)を
利用?しつつ第二の人生を歩もうとした姿は
弱者を利用する捕食者のようでした。
市子の本音がほぼ語られないため
何を感じて何を思っていたのかわからない。
もったいない気がします。
「さがす」と比較して…
面白い。でも難しい。
僕は「さがす」のALSの表現を記号的だと思わないし、倫理的にも物語の筋が通っていると評価している。この映画の病弱表現も主人公をそう足らしめるために必要だったと思う。とはいえ、フィクションの世界であるとはいえ、やっぱりこのラストは倫理的に受け入れ難いかな。これを繰り返していく人生を「最高の映画だった!」と両手を挙げて拍手を送る勇気が自分にはない。
あと、主人公が逃げる冒頭、この主人公ならもっと用意周到にやれるよな!?と、市子の人生に対峙すればするほど思ってしまった。
サスペンス映画としてずっとゾクゾクしてられた。鼻唄の継承。殺気立つ波。エンドロールの入り方が美しい。
杉咲花の代表作になるのでは。若葉竜也と中田青渚の絡みは別の映画のファンサービス的で、キャラも近しいので微笑ましく見ることができた。
お菓子を掠め取らせたのはよくわからなかった。自分の読解力のなさ。
「無国籍児」となって育った川辺市子
市子
神戸市内にある映画館「シネ・リーブル神戸」にて鑑賞 2023年12月20日
パンフレット入手
戸田彬弘監督が自身の主宰する劇団チーズtheaterの旗揚げ公演として上演した舞台「川辺市子のために」を映画化。
おかっぱ頭の川辺市子は、3年間一緒に暮らしてきた恋人の長谷川義則からプロポーズを受けた翌日に失踪。
途⽅に暮れる⻑⾕川の元に訪れたのは、市⼦を捜しているという刑事・後藤。後藤は長谷川の目の前に市子の写真を差し出し「この写真は誰なんでしょうか」と尋ねると、「あんたの知っている川辺市子って人間は、存在せえへんのですよ」と告げた。
長谷川は後藤と協力し市子を探す決意をする。
幼少期に同じ団地に住んでいた幼なじみのさつき、高校時代の北、市子が同じバイト先で一緒に下宿していた友人キキらの話で、市子に妹がいたことや、違う名前、年齢など偽っていたことを知る。
長谷川は市子が置いて行った鞄の底の一枚の写真を発見、裏に書かれた住所を訪ねると、失踪中であった市子の母なつみにたどり着く。
「300日問題」により「無国籍児」となって育った川辺市子。なつみは筋ジストロフィーを患った妹・月子の戸籍を市子に使わせていたことが判明。
300日問題とは、明治時代に制定され戦後も変わることがなかった日本の民法772条は、母が離婚後300日以内に生まれた子は遺伝的関係とは関係なく前夫の子と推定されると規定いている(嫡出推定)。このため生まれた子が前夫の子となることを避ける目的で出生届を提出せず、無国籍の子が生じている問題をいう。
2022年に法改正がなされ、2024年4月1日から施行される。
女性の再婚を100日間禁止していた規定はなくなるものの、離婚後300日規定は残る
パンフレットには「市子」年表があり、時系列になっていますが、長谷川から市子がプロポーズされる前まで。
あまりにも過酷な境遇で翻弄されてきた女性、市子であった。
なお、この映画を鑑賞した理由はかつて「市子」という女性とお付き合いをしていた。
なんとなく思い出してしまうのでした。元気にしているのかなならいいんだよ。
よかった…?
市子だった。
プロポーズした次の日に失踪した彼女。今まで何も知らなかった過去とともに追い求める彼。
彼女は何故幸せな生活を捨て消えたのか。。。
プロポーズのシーンが冒頭から始まり涙を流し喜ぶ姿。そして何もかも明かされた終盤にも同じ場面が流れた時、その笑顔と涙・歓喜と諦めに似た虚空が乗っかって一気に引き込まれた。
杉咲花は凄かった。空を掴むような、存在があって無く、自分が自分である事への諦めと主張。背景にある社会的問題を抜きにして「市子」だった。
そして相手の若葉竜也。『街の上で』で主演だった時も思ったが、どこにでもいるような、何も無いような、ただ存在してるような、でもなんか引っかかる、突き刺さる。どこかで見たことあるんだよなぁって感じではあるが演技はしっかり覚えてる。そんないい役者さんで好きなのです。
凄く面白かったです。
別格の日本映画
すべては杉咲花のために
演技力で魅せる映画。とにかく出演者の細かな表情の変化で、セリフが少なくても感情が伝わる。演技を堪能する作品。
出生300日問題やヤングケアラー、毒親など取り上げたテーマと妹になりすますという発想は絶妙。それだけにもっとおもしろい映画にできたのに…と思ってしまう。
分かりやすいエンタメ路線に乗せる必要はないのだけれど、もうすこしテンポアップしてほしかったのと、市子自身の本音や何をどう考えているのか深掘りがあればと感じた。
見方によっては、その出自と家庭環境が故に生まれた連続殺人鬼なだけにも見えてしまう。
親しくなった人を容赦なく切り捨てて別の人間として常にやり直していく人生。
子供の頃には確かにあった幸せな家族時代。そんな幸せが婚姻届と共に目の前まであったのに、またゼロからやり直す。
そうしてしまう背景がもちろんあるのだけれど、何かこう同情しきれないというか、市子自身の感情が見えにくいだけに「そこまでする?」と違和感を覚えてしまう部分があった。
市子という存在の不確かさをミステリアスに描くよりも、その悲哀をより切実に描いてほしかった。
そのあたりを俳優陣の演技力に依存してしまった気がする。一方で、演技力だけで見せてしまえるのも同時にすごい。特に杉咲花の魅力が全開。間違いなく代表作と言える。役者としての才能はこの1本を観れば分かる。どんな言葉よりも、宣伝よりも伝わる。彼女のためにあるような映画だった。
市子の人生、救えたはず
過去に戻れるならと考えても仕方ないけど、
一番の過ちは母親の流された選択としか言い様がない。
あの場面でまともな福祉の方に繋がっていたら市子の過酷な人生はなかったに違いない。
嘘を守るための新たな犯罪を犯す事もなかった。
ニュースになる家族間での犯罪行為の大半は、他者に相談する事はない。
人様に知られるぐらいなら内々でなんとかしようとして、益々事態はひどくなり最悪な決断を犯してしまう。
他者を入れる事で風穴が開く。
当事者ではどうにもならないのだから。
杉咲花よ、泣く不思議ちゃん役からの脱却を。
しばらく立ち上がれない
未来に希望を見つけようとする人たちと、
今にしか生きられない市子の、どこまで行っても交わらない哀しさ。
真夏の暑い中、汗をかきながら、お母さんの鼻歌を口ずさみ、冬子になった市子は生きていく
お祭りの焼きそば、妻も好きです。
こういう日本映画は、本当に苦手だ。重いテーマに対するリアルさがしんどい。この作品を観て思うのは、人には出生や家族、自身の闇などパンドラの箱が存在していて、この扉を開けられるのが映画なんだ、と気付かされた。
だからこそ、しかるべき役者だけが通る道なのかも。今回もその演技の凄まじさに感服した。
シーンに応じて適確に演じ分ける行き過ぎのない杉咲花の演技には、ぐーっと見入ってしまうほど。
?だった人必見
杉咲花ちゃんの朝ドラとか全く知らなくて初めて演技を見ましたがこんなに演技上手い女優さん居たんだ!ってビックリでしたよ(色々調べたら監督が直接指名で手紙まで書いてるんだけど納得)杉咲花の演技力が驚異的で泣きの演技のバリエーションだけで何パターン出来るのよ?(悲しい涙や嬉しい涙や感謝の涙などが全て完璧に演じられていてビックリ)って驚愕でした。
そこに関して更に言わせてもらうと喜怒哀楽の喜怒がほとんど無い演技の中で色んな感情を表現しているんですがそれが実に上手くて言葉以上に表情で語っている場面も多く演技が上手いとか凄いとかの次元を超えていて憑依タイプの役者なのがモロにわかるような演技してましたよ!
あと時系列がバラバラなので多少分かり辛いですが元々は舞台劇だったのを映画にしたらしいんですが舞台劇感が全く無くて入念に作り込まれたよく出来た素晴らしい作品だと思います(映画なのに舞台のように大袈裟に演技して声張って違和感だらけの会話をしてセリフで全部説明するふざけた映画もあるのでこういう作品を見ると本当に凄いって心の底から思えます)
あと杉咲花って28歳の設定でそのまま学生の頃の役も本人がやってるけど良い意味で年齢不詳感あって違和感無いし映画の設定でも年齢詐称してるってのが変にリアルで人選が素晴らしいなあって思いました(ここまで完璧に演じる事が出来る表現の神みたいな役者に自分の作品の主演してもらえるとか監督としてはその時点で勝ち戦なんですが演出や監督のやり方次第では役者の演技力を殺す可能性もあるのにそのポテンシャルを400パーセント引き出したのは監督と杉咲花の市子の人物像についての話し合いが上手くいってた証拠ですし実際に杉咲花は監督との話し合いの時に市子がどんな人生を歩んだのかって言う映画では無かった部分まで書いてある年表を渡されたってインタビューで言ってました)
あと更にインタビューの話になるんですが演じる時に市子になるのを意識して頑張ろうとするんだけど実際の市子がそんな事を思って生活してる訳じゃないからそこの演じ方って部分が難しいとか自分の想像などを超えてる領域の演技をしたシーンもあったとか言っていて演技に対する意識の高さが伺えました!
あとずーっとすっぴんで(すっぴんで暗い表情に見せるようなメイクなのかも)静かにしてるだけなのに男子が思わず虜になるような雰囲気も醸し出されていて監督次第では男を惑わす悪のビッチにもなりかねないキャラなのにめちゃくちゃ抑えた演技で魅了していくとか演技の鬼ですね!
しかし無戸籍や自殺したい人を助ける自殺ほう助などの問題もテーマにありつつそこが内容のメインじゃなくてあくまで市子の過去に何があったのかがメインの作りなんですよね〜
市子が妹の月子として生活する事で3歳年下の妹の年齢で生活していたという設定も実は市子と関わった人たちのシーンで同じくらいの年齢なのにめちゃくちゃ力が強かったとか言っていたりして整合性もちゃんと取れているのも2回目の鑑賞から気づくポイントだったりするのも凄いと思います。
あと若葉さんも抑えた演技ながら良い感じでしたし(プロポーズの後に市子が失踪して結局市子に最後まで会えないまま映画が終わってるのもビックリ!ここも長谷川が最後に市子に会って話をするシーンを普通は入れると思うので)この監督さんの静かでセリフで多く語らないし激しいシーンも特に無いのに市子の人物像がジワジワ明らかになる過程の描き方が上手いので飽きるシーンが一切無い作り方って凄いとおもいました。
ここが1番凄かった部分で最初と最後に同じシーンがあり(厳密に言うと同じでは無い)童話の虹を鼻歌で歌うシーンと結婚を申し込まれて泣くシーンがあるんですが、同じシーンなのに最初と最後で観ているこちらが全く違う感情で見る事になる構成になっていて(最初にプロポーズされて泣いてるのを見ても市子の真相を知らないから単純に嬉しくて泣いてるとしか思わない)最後に全ての真相を知ってから見ると結婚を申し込まれた時の涙の意味が全く違う見え方になるのは見事だしあの鼻歌の童話すら2度と楽しい気分や普通の感情で聴けなくなるように仕掛けられていて監督天才かよっておもいましたよ。(更に言うと2回目の鑑賞だと最初のプロポーズされて市子が泣くシーンの意味とか色々分かった上で見てるので最初から号泣間違い無しですよ!)
ラストの最初に出会って焼きそばを食べるシーンからの今までの幸せだった生活を見せつつ感謝の涙を流しながら2人で撮った写真見て終わるエンディングは控えめに言って超完璧なラストシーンだったと思います(アフターサンと市子のラストに関しては余韻を残す終わらせ方が上手過ぎて過去数年の作品でもここまで見事なオチって自分の見てる作品では無いです)
あと市子は連続殺人犯で警察に自首するつもりも無いしサイコパスな面もあるんですがその部分を一切映像で映さないし最後の自殺志願者の女子に戸籍を持って来させて自分のこれからの新しい名前を入手しつつストーカー男の所に行かせた後に電話で一緒に海に呼び出ししてまとめて2人死ぬ事になるんだけどここの部分が市子が北君に手をかけて心中と思わせる擬装なのか北君の自分にしか市子を守れ無いっていう強迫観念を利用して言葉巧みに市子がこのあと戸籍を入手して逃亡出来るよう助ける為に自殺志願の女と死ぬように仕向けて北君も自殺志願の女と一緒に死ぬように誘導した可能性が高い事にコメント下さった方の意見で恐らくそれだろうなあって事で腑に落ちましたがそのシーンが一切無いのは面白いと思いました!(絶対このシーン普通ならあると思いますが無くて正解だと思います、2人が死ぬ場面が無くてニュースの場面のみでの説明なのでここがわからない人も多いんですが確信犯ですね、そこを描くくらい親切作品にするつもりだったらそもそも時系列をバラバラにしないだろうし普通に連続殺人犯が逃亡生活するサイコサスペンスとして公開されてますから)
あと市子の見た目が今の状態で月子を介護していて殺すってシーンがあるんですが市子は小さい頃から月子って名乗っていたのなんで?って考えて矛盾するよなとか考えたらあの月子を殺す場面の月子がやたら幼なかったよあって所で気づいて、あの月子を殺すシーンは今の市子の脳内での再現シーンで実際市子が殺した場面はもう少し若いはずだと思うんですが 学生時代の場面も杉咲花が演じているので不自然では無いですね!
難しくは無いけどあえて説明を省いた考察ありきの内容なので評価が分かれるでしょう。
それとストーカー君が市子の家の中を覗いているシーンで中での会話が絶妙に聞こえなくて後半は比較的聞き取れるんだけどあのシーンでストーカー君と同じ状態を疑似体験させる演出も面白いと思いました!
しかし普通に人の戸籍を奪いつつ逃亡する連続殺人鬼が出てくるサイコサスペンスな内容のはずなのにそこの映像を省いて表面上は感動の人間ドラマっぽく演出する発想も自分的には超絶に最高でした。
長谷川が結婚してくれと言い出すまでが一緒にいるタイムリミットだって言うのが重大ポイントになっていて結婚を申し込まれて逃亡するまでは今まで出来なかった人並みの普通の生活が出来て幸せだった事を思い出しながらの市子のラストの涙には完全にノックアウトされました。
余韻と精神的ダメージが凄まじくてその後一切なにもする気にならなくて(ベタ褒めしてます笑)
クリスマスイブなのに真っ直ぐ家に帰って感想書いてるって次第です。
市子のような考察作品は評論家でも意見がハッキリ別れて説明不足でオチもモヤっとするし時系列もわかりずらいので だからなに? 自分が考え無いとダメなの? で?ってなりがちではありますね、だから高評価と低評価が極端になって普通の割合が低くなる傾向あるんですが正に市子はそのパターンで刺さる人にはヤバイくらい刺さるんだけどピンと来ない人にはゴミクズ作品で今年のワースト候補くらい嫌われますからね!更に言うと完全に善で可哀想な被害者では無いから主役に感情移入するタイプの人は面白いって言う訳無いので(感情移入した上で良かったとか言ったら単なる犯罪者の思考ですから)
あとこれ伏線の部分全部気づいてる人ってほとんど居ないと思うし分からないと面白く無いからかなりリスクのある作りだと思います!
市子の杉咲花の演技には衝撃を受けて今後の作品はドラマも含めて全作品無条件で絶対に観る誓いを立てるくらい影響された作品になりました(衝撃度でいうとセブン、オールドボーイ、ミスト、愛アムールくらいの衝撃受けました!!!結局自分はガツンと強烈なパンチを喰らうような作品が映画を見る上で1番求めるモノなので最上級の映画体験できましたよ。)
余談ですが市子の監督が落下の解剖学をべた褒めしていてこの監督なら落下の解剖学大好物だろうなあって言うのがめちゃくちゃ理解できます。
思った通りの彼女の独り舞台⁈
この作品は期待をかなりしていたが…。
予想通り?と言うか,思っていた通りの?私的には彼女の独り舞台という気がしてならなかった⁈
[他に誰が出演していたかを思い出せない程?]
女性という分類に区分けしちゃうと、話題になる様な目立つ作品と云(イ)うとどうも露出系,風俗系(肉体系)になる作品が多い様に想われるが、
<決してそんな事はない‼︎そんな事言おうモノならば、女性皆を敵に廻(マワ)し兼ねない発言だったと思い直し,後から訂正(テイセイ)する文章を書き足した次第で有ります>コレはあくまでも<私自身が勝手に話題になり易(ヤス)い女性の一例として,書き込んでいた事がとんでもない発言をしちゃっていました,失礼致(イタ)しました🙇。>
非常に話が逸(ソ)れちゃいました。
杉咲花の巧(タク)み?な話術に?作品の面白味を感じ取れたなんて処(トコロ)かな⁈
杉咲花の熱演は見事だが・・・
市子に突き動かされた映画
この映画の市子を徹底的に描く姿勢が素晴らしかった。多分この映画は市子に突き動かされて作られた映画なんだなと伝わってきた。
市子の時には観客に寄り添って時には突き放して、同化と異化のバランスが絶妙すぎる。杉咲花が今までの杉咲花じゃないのは皆が感じたことだと思う。弱々しさとその裏にある魔性とが表情に現れてて恐ろしかった。
また観客のオリジナル脚本(元々戯曲)にも関わらず、しっかりとしたミステリ展開で映画自体の掴みも強いし、映像だったり物語だったりのトリックも良かった。
映画自体のコンセプトだったり市子の魔性さだったりは好きだけど、
最後の展開含めてストーリーの華のために映画全体の人間描写のクオリティが下がっているように思う。
筋ジストロフィーというシリアスな病気を、このストーリーの為に道具として利用した様にも感じられる。もう少しその点を説明しないと配慮やリアリティが欠けてしまう。
お母さんの「ありがとう」というセリフは自分には違和感だった。なんか当事者のリアルと言うより外側から見た演出のような感じがした。
またこの映画は万人向けの王道を捨ているだけあって、最後の回想シーンは違和感。
ただやっぱり市子を映画で描ききったのは本当に凄い。
市子ってなんだ
杉咲花さんの素晴らしい芝居を見るだけで、鑑賞する価値があった。
市子は存在しない。そこから彼女を探すミステリーが始まるのだが、冒頭、婚姻届を若葉さんが、杉咲さんに渡すシーン終盤にリフレインされる訳だが、意味が変わって見える点、グッときました。
酷い生い立ちで戸籍もない、不幸を詰め込んだ映画で、それを解決する、結婚する方法ってなかったのかなぁ。やるせない最後。僕は苦手です。映画の作りは良かったです。
市子は幸せを実感できた。人は再生できるのか。
「逃げたのは彼を信じられなかったから」なんて言いたくない。次元が違う。あー、、、あんまり深入りしたくないテーマ。できれば目を背けていたい。だって…まー良いか。「花は好き。水を遣れば枯れないから。」枯れてしまった市子。普通なら空っぽな自分を抱えて、薬物やら自傷やら性的逸脱やら、行き着くとこまで行ってもおかしくない。そこに幸せという文字は存在しない。てかそれが普通?と思ってしまう自分の感覚がもう少しアレなのかもなー。でも素直で優しい市子が、真正面から現実を受け止めて、ここまで壊れなく居られるのは凄い。家族との幸せな時間が彼女の原体験として支えになってるからなのだろうか。今は何が幸せか分かりにくくなっている時代だなと感じるけど、ささやかな自分の人生、間違って無かったなとしみじみ感じました。
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