「「さがす」と比較して…」市子 わたろーさんの映画レビュー(感想・評価)
「さがす」と比較して…
面白い。でも難しい。
僕は「さがす」のALSの表現を記号的だと思わないし、倫理的にも物語の筋が通っていると評価している。この映画の病弱表現も主人公をそう足らしめるために必要だったと思う。とはいえ、フィクションの世界であるとはいえ、やっぱりこのラストは倫理的に受け入れ難いかな。これを繰り返していく人生を「最高の映画だった!」と両手を挙げて拍手を送る勇気が自分にはない。
あと、主人公が逃げる冒頭、この主人公ならもっと用意周到にやれるよな!?と、市子の人生に対峙すればするほど思ってしまった。
サスペンス映画としてずっとゾクゾクしてられた。鼻唄の継承。殺気立つ波。エンドロールの入り方が美しい。
杉咲花の代表作になるのでは。若葉竜也と中田青渚の絡みは別の映画のファンサービス的で、キャラも近しいので微笑ましく見ることができた。
お菓子を掠め取らせたのはよくわからなかった。自分の読解力のなさ。
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