劇場公開日 2024年7月5日

「すっげえ散漫。ディレクションできてない。 たぶん本当は「エンツォフ...」フェラーリ kobaさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5すっげえ散漫。ディレクションできてない。 たぶん本当は「エンツォフ...

2024年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

すっげえ散漫。ディレクションできてない。

たぶん本当は「エンツォフェラーリという業が深い人間の狂気に、ビジネスも人間の愛憎も社会も巻き込まれていくことで、まるで血の赤のような人間の業を煮しめたようなフェラーリの赤が生み出されているのだ…」とかいう話にしたかったんだと思う。でも出来てない。

仕事が描けてないからエンツォはいっつもブラブラしてるだけに見えるし、家族が描けてないからエンツォはいっつもブラブラしてるだけに見えるし、狂気が描けてないからエンツォはいっつもブラブラしてるだけに見える。

1950年代の自動車産業の社長はどういう一日を過ごしているか、があんまり詰められてないから、ずーっとフワフワしてる。メカニック的なセリフでひきしめるべきシーンも延々と具体性がなく「いい感じにがんばれ」くらいしか言ってない。ふわっふわ。

あと撮影がバラバラ。墓場のシーンでは急にドキュメンタリ調のカメラになったり、でもレースシーンのクラッシュではCGが目立つわざとらしいカメラワークになったり、手法に一貫性がない。

全体的になにもかも散漫。とてもよくない仕事だと思います。

koba