「期待度◎鑑賞後の満足度◎ 生きた人間の匂いがする。名優二人の見事な人物造形。二人の今後をもう少し観ていたかったのにアッサリ終わってしまってちょっと物足りない。」あの歌を憶えている もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
期待度◎鑑賞後の満足度◎ 生きた人間の匂いがする。名優二人の見事な人物造形。二人の今後をもう少し観ていたかったのにアッサリ終わってしまってちょっと物足りない。
①シルヴィアの心の痛みを自分の事のようにヒリヒリと感じさせるジェシカ・チャンテインの名演。
一方、記憶障害を抱える寡黙なソールを説得力をもって造形するには余程役柄を理解していないと出来ない。
ヴェネツィアではピーター・サースガードが賞を取ったけれども、どちらも甲乙付けがたいほど見事に役を生きてみせる。
②男という生き物にずっと傷つけられて来て中年になってもある意味突っ張って生きているシルヴィアが、何故かソールに惹かれていくのがよく分かる。
③ピーター・サースガードも、トイレに行って部屋に戻ろうとしてどちらの部屋だったか忘れてしまい二つのドアの前に佇んだあと腰を下ろすさりげないシーンでソールの苦悩を台詞無しで表現してみせる。
④お祖母ちゃん役の女優さん、どこかで見た顔と思っていたら、『サスペリア』(旧い方)のジェシカ・ハーパーだったのね。
⑤私の母も記憶障害だが(こちらは歳だから仕方ないけど)、ソールの弟のソールに対する接し方を見ていると自分もああなのかなァ、とちょっと反省。
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