「ドンパチより人情ドラマ」潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断 Tenjinさんの映画レビュー(感想・評価)
ドンパチより人情ドラマ
レイトショーで見に行ったら貸し切りでした。まあ、それはいいんですが、思っていたのとはちょっと内容が違っていて肩透かし気味。自分は予告編すら見なかったので、まさか戦闘シーンより人情ドラマの方が多いとは思いませんでした。というか、予告編はかなりネタバレしている気がしますが。
ともかく、潜水艦映画としては割と異色な作品で、後半の話は潜水艦でなくても成立する部分もあるわけですが、それは実話を元にしているせいもあるのかも。
イタリアが第二次大戦当時、100隻以上の潜水艦を所持していたことをこの映画で初めて知りました。そのうち生還したのは20隻ほどで、やはり過酷な環境であったようですね。そういう状況を背景とする、死を覚悟して行く男とそれを見送る女という構図はもはや古臭いロマンかと思いきや、現代のロシアとウクライナの戦争でも見られるところではあります。
あと、歌や料理がよく出てくるのが特徴。序盤から艦長自ら歌うし、エンドロールではなぜかイタリア料理のリストを読み上げる音声が終始流れるしで、そこはイタリアらしさ全開といったところでしょうか。料理人のジジーノがただのモブかと思ったら、割と目立っていたのも意外でした。美味い料理が作れて楽器も弾けるとか、随分と恵まれた設定です。まあ、それくらいイタリア男ならできて当然?
コメントする