劇場公開日 2025年2月14日

「ラストシーンの切なさに胸が押し潰されそう」愛を耕すひと ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ラストシーンの切なさに胸が押し潰されそう

2025年2月17日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

ラストシーンの解釈。僕はケーレン大尉の心の中で生き続けるアン・バーバラを連れて(アン・バーバラの姿は幻であり、ケーレン大尉の心象風景)、彼女の行きたがっていた海の見える街へ移ったと確信し、その切なさに涙が溢れてしまいました。何十年もかけ命も懸けて(時には良心をも棄て)掴みとった爵位、名声、安住の生活、それらのすべてを捨ててアン・バーバラの面影だけを胸に海の見える街へと一人で向かったと思ったのです。しかし、映画鑑賞から一夜明け、彼女の短髪を考えると男爵の地位を得たケーレンの嘆願が通り恩赦(釈放、あるいは奪還)された可能性も否定できないという考えも(だとハッピーエンドですね)。
ケーレンとほぼ同世代にあり、孤独を感じることも多い日々を過ごすおじさんとしてはこれ以上身に堪える映画はなかなかないです。
New York TimesやVulture の受け売りをそのままに「驚くほどに美しく、カタルシスに満ちた、感動的な叙事詩」でした。

ゆみあり