「やっぱり母は子の味方」フローラとマックス imaxmaxさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり母は子の味方
Apple TV+ original 独占配信 (US,UK,🇮🇪で劇場公開有り)
反抗的な息子マックスに手をやく母フローラ。そのフローラもダメ母親。息子に愛情はあるが邪魔だと思ってしまう時もある。息子に熱中してもらいたくギターを拾ってくる。序盤の展開から、そのギターから徐々に音楽にのめり込み、親との絆も出来てくると予想。
でも息子は興味なし。母は仕方なしに自分がオンラインで教えてくれる先生を探す。息子の更生ではなく、ダメ親だったフローラの更生映画だったのか?
フローラは先生に薦められた音楽(Joni Mitchell "Both Sides,Now")で涙する。自身の曲作りに目覚める。パソコンの画面の先生が、映画では同一空間にいる演出。距離感が大きく縮まる。
息子の方はラップをやっている仲間がいた。そして借りた機器で曲作りをしていた。予想外の才能。母子でパソコンで曲作り。息子の生きがいが見つかった。でもフローラは若くして息子ができ、自分の時間が持てていなかった。先生にいるLAに行ってみたい。いつも助けてあげると言ってくれる親友は助けてくれない。
息子が捕まった。施設送りは確定的。法廷に父親も来ない。息子を助ける事ができるのは母フローラのみ。施設での楽器持ち込みの許可を得る。
ラストは施設で練習したパフォーマンスで締める。最初はシンプルに'I'm not in your life.And you're not in mine.'(私はあなたの人生ではない。そしてあなたも)。次にリズム、ベース、LAの仲間。音に厚みが増してくる。仲間が増える。'But we're not gonna give up tryin'.To live in the high life. Living in our high life.'(でも諦めない。豊かな生活を送るために)。
母は息子にまだ謝っていないと言う。、息子がラップで返す。'All you fell,I feel the same loss.Still laughin' at life with our fists up.'(似た者同士、笑い飛ばそう)。
そして演奏中にタイトルバック"FLORA AND SON"。
ダメ母とダメ息子。でも似た者同士、力強く生き続けていける気がする。
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日本語吹替版
フローラ…山根舞。ジェフ…内田夕夜。マックス…末永柊人。イアン…藤原聖侑。キャシー…阿部彬名。