「まずR15+ということで、少し過激な性描写が存在しますので、それら...」オッペンハイマー タヌハウさんの映画レビュー(感想・評価)
まずR15+ということで、少し過激な性描写が存在しますので、それら...
まずR15+ということで、少し過激な性描写が存在しますので、それらが苦手な方、避けたい方は鑑賞をおすすめしません。
ですがグロテスクな描写はほぼないといってよく、それらが苦手な人でも鑑賞に支障はないと思います。
原爆の父ということもあってか「原爆」の映画、という風に鑑賞前は先入観を持ってしまうと思いますが、「原爆」の映画という毛色よりも「オッペンハイマーという一人の人間の伝記映画」という毛色が強いことを頭に入れておくべきだと思います。
「原爆」に注目したと期待にして鑑賞に行くとおそらく肩透かしを喰らいます。
「オッペンハイマーという原爆の父と呼ばれることになる一人の人間の人生・人物像」「当時のアメリカの時代背景(公聴会などの文化/アメリカ科学研究の発展、特に共産主義思想/勢力に対する姿勢)」「(前の要素と関連しますが)二次大戦・冷戦をはじめとする当時の世界の様相」これらの要素に興味がある方ならおそらく楽しめる映画ではないかなと感じます。
なのでこれらにあまり興味がない、という方にとっては長かったり、理解が難しかったりしてつまらないと思われるかもしれません。大々的にハリウッドで公開された映画ですが結構人を選ぶ映画だと思います(俗な話を言えば、デートやファミリーでなどの鑑賞は同伴者が合わないと感じる恐れがあるので、避けた方がいいかもしれません)。
先ほど挙げた三つの要素の中でもオッピー(オッペンハイマーの愛称です)という人間については結構多くの方が興味を持ちやすいと思います。非常に緻密な描写がされていて、オッピーという人間の内面に近づけます。オッピーという人間をどう思うかは個人によると思いますが、リアルな苦悩を抱える様子など非常に生々しい人間を描けていると思います。オッピー自身した発明に対してすごく人間的なんですよ。ある意味(性欲をプラスした)無垢な子供というかね。(子供を見てイライラしちゃうタイプの人はあんまりこの映画は合わないかもwとあるシーンでぷるぷる震えちゃうオッピーとかなり子供のように見えました)
僕は「オッピーという人間を楽しむ映画」だという風に途中から捉えて、非常に楽しめました。