劇場公開日 2024年3月29日

「ジョナサンノーランの不在。」オッペンハイマー はりねずみ。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジョナサンノーランの不在。

2024年4月3日
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クリストファーノーランがアカデミー賞を獲るならこういう作品であろう、というのが納得できる作品。
題材にノーランの映像センスが加わり、見応えのある大河ドラマになっている。
核の破壊力や脅威をあの映像と音で描かれては、もはやホラーかパニック映画のよう。
原爆投下後の、狂喜乱舞するアメリカ人達とその熱気に圧倒され動揺する開発者のオッペンハイマーの描写は極めて不気味で良かった。

ノーラン作品にストーリーの巧みさを与えていた弟の脚本家ジョナサンノーランとのタッグはここ最近ないが、もしこのオッペンハイマーや前作TENETに参加していたらどんな名作になっていただろうかと思う(アカデミー賞は取れなかったかもしれないけれど)。

ちなみにハイゼンベルグと聞くと、どうしてもあの人を思い出してしまう私は良くない。

はりねずみ。