「オッペンハイマーの内面に同期」オッペンハイマー ピッポさんの映画レビュー(感想・評価)
オッペンハイマーの内面に同期
「疲れた〜」というのが正直な気持ちです。しかしそれは妙にザラザラした、何と表現したものか分からない感動を伴う疲れ。
難解な映画です。時間軸がコロコロ変わり、台詞も多く物理学の単語も含まれる。普段使わない脳みそをフル回転する3時間。事前に少しは勉強して臨んだが全然足りなかった。
では何に感動したのだろうか。
この映画に反核や反戦といった主張は見えない。広島の惨状もない。
ただ一人の稀有な科学者オッペンハイマーの内面に、カメラはぐいぐいと容赦なく入りこんでいく。観客とオッペンハイマーの内面を同期させるがごとく。そのための3時間だったのか。
人類がパンドラの箱を開けてしまう現場に立ち会ったような、或いはその一端を担ってしまったような感覚が残る。
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トミーさんのコメント
2024年3月31日
共感&フォローありがとうございます。
それが娯楽として公開する意味だと思います。観た直後はあまり思う事も無かったんですが、時間が経過しレビューを色々拝見すると、ポロポロ出て来ますね。
ピッポさんのコメント
2024年3月31日
トミーさん、コメントありがとうございます。オスカー狙いの作品であったことは間違いないですね。それを「あざとい」と感じるか、そのまま楽しむか。私はは監督の策略にハマってしまいました。
Socialjusticeさん、コメントありがとうございます。文章を褒められたことがないので、舞いあがってしまいました。