劇場公開日 2023年10月20日

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「後半部分がやや詰め込みすぎ」悪い子バビー あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5後半部分がやや詰め込みすぎ

2023年12月14日
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鑑賞方法:映画館

最初に連想したのは韓国映画「オールドボーイ」
縁もゆかりもない2本だけど監禁とそこからの脱出から始まるところはもちろん、劇画っぽい展開というか顔のアップが劇画の大コマみたいに多用されるとこととか平面処理の感じがよく似ている。「オールドボーイ」と異なり原作が日本の劇画であるはずはないが。
ただ「オールドボーイ」が最後までエキセントリックな犯人探しと復讐に貫かれているのと違い、バビーは陰鬱に混乱しながら他人の都合に巻き込まれていく。途中までは手を差し伸べる人が現れてもすぐ捨てられる繰り返しとなり行き先は見えてこない。ついには留置場でオカマを掘られ放り出され元の家に戻って途方に暮れることになる。ここまでの負の疾走感?がとても面白い。
物語はここから身体障害者施設とライブハウスの2つで才能を示した彼が、伴侶も得て、居場所を見つけていく流れになる。ただ身体障害者とのコミュニケーションや、毒親との付き合い方、ルッキズム、果ては神の存在に至るまで、バビーの視点による問題提起は多岐にわたりいささか詰め込みすぎの感は否めない。
レビューでは前半より後半を評価する人が多かったが自分はむしろ前半の方が面白かったな。
話は変わるけどこの映画を観た横浜のジャックアンドベティ。コロナの影響もあるけど設備の老朽化に加えて漏水事故なんかもあって継続営業ができないというところまで追い詰められているらしい。日劇横浜の流れを汲む老舗の映画館でもあるし横浜では数少ない良心的なミニシアターだと思うので応援してやってほしい。クラウドファンディングやっているので検索してください。

あんちゃん