「"CAT WAS DEAD"」悪い子バビー 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
"CAT WAS DEAD"
最近だと『ザ・バニシング-消失-』から『ヘンリー』など『アングスト/不安』や『クリーン、シェーブン』の流れのようで本作がシネマート新宿公開ではないにしろ、これの仄々ヴァージョンが『ブリグズビー・ベア』だったり救いは皆無の『ルーム』が続く先でもある感が、序盤は見るに堪えない場面の連続で嫌悪感が凄まじく、最後は苦し紛れの言い訳にしか取れないどう見ても"動物愛護団体が手錠をじゃらじゃら揺らしながら"の刑は否めない!?
ステージに立つバビーの姿が狂気じみて直立不動の姿がニック・ケイヴに映る佇まい、綺麗なものだけを見ていたい人間の願望が醜いようで、悪趣味に思える監督の見たくないものを観せる攻めた姿勢とバッドエンドからは程遠い結末が心地良くも何か引っ掛かるモヤモヤした気分に。
常識が身につくほどに自分を苦しめてしまう末路があるようで、幸せを噛み締めながら犯した罪から逃れる、脱れる、バビーはいつまでも悪い子ではいられない。
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