「Brava」マイマザーズアイズ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Brava
フライヤーを見た瞬間に「今年1番のインパクトのあるビジュアルだ!」と謎の興奮を覚えてからの鑑賞。レイト固定でしたが、3分の1くらい人は入っていました。
R18+ほどのグロさは感じませんでしたが、近い将来あり得るような技術に胸の内をザワザワさせるおどろおどろしさがとても良かったです。難はありましたが、アイデア一点突破にならず、しっかりとストーリーに落とし込んでいて良かったです。
事故を起こしてしまい視力を失った母が、首より下が麻痺して動かなくなった娘の代わりに怪しい男からもらったカメラ内蔵コンタクトレンズを着用して娘の代わりになる…といった世にも奇妙な〜的な感じの作品です。
母が自分が生まれたことを悔やんでいると思っている娘が上の立場になって母を操っているシーンは中々怖いところがあり、贖罪とはいえ思うがままに行動する母も不穏さが漂っていて両者共に不気味でした。
コンタクトレンズ親子も事情があってこういうことをやっており、そうなった経緯も音楽に要因があったというのも今作のテーマが一貫していて良かったです。中々のど変態具合にちょっと引きましたが笑
クラシックの音楽が響き渡る時間はとても心地が良くて、ホラー映画を観ているとは思えないくらい安らぎました。普段はロックばかり聴く身なので、こういう音楽も良いよなと思いました。
助けにやってきたライターは色々と飲まされて、カラフルな液が体中に流れて死ぬという唐突感は結構ギャグに思えてしまいましたが、不気味さは際立っていて良かったと思います。
ビジュアルの人体弾きは最後の最後にようやく出てきましたが、引きの絵面だったのでそこまでグロさを感じることはありませんでした。にしても弓にあんな殺傷能力あるんや…これは他の作品でも一つの武器として流行るんじゃないかなと違う方向でのワクワクが生まれました。
役者陣はかなりクセが強く、正直言って上手ではない人も多いなと思いました。滑舌が悪いのかセリフが詰まりまくっているのか、どうにも聞き取りにくい部分が多く、あえてやっているところもあったと思いますが、そこはかなりノイズになってしまっていたなと思いました。
挑戦的なホラーは大好きですし、この手の作品が増えていってくれたら邦画の未来は新たな方角に拓けてくれるなーと思いました。目は大切にしましょう。
鑑賞日 12/26
鑑賞時間 20:30〜22:10
座席 G-1