「髪より移動シーンをカットして」メドゥーサ デラックス uzさんの映画レビュー(感想・評価)
髪より移動シーンをカットして
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ワンショットものは、それを成立させる脚本や演者などだけでも評価できる。
しかし、“凄い”と“面白い”はイコールではない。
本作はワンショット方式が活きるどころか足を引っ張っていたように感じた。
最大の問題は、移動シーンの無意味さ。
目を引くものや伏線が忍ばされることもなく、長く、多く、しかも大半に台詞すらない。
数回なら緊張感を引き立てるのに効果的だが、頻繁に繰り返されて辟易とした。
ただでさえ会話劇なのに、間にあれを挟まれたら眠くなります。
登場人物も無駄に多くて、名前を覚えるのも大変。
モデルの大半は存在意義がないし、終盤になって更に新キャラが加わってくる。
互いを疑ったり探ったりするのはいいけど、アンジーの火傷なんかは何の意味があったのか。
変死事件の関係者が自由に動けすぎだし、一向に事情聴取が始まらないし、挙げ句に部外者まで中に招かれる。
ミステリを謳う割に情報は明かされず、真相も拍子抜け。
5分で頭皮を剥ぎ取る方法も理由も特にナシ。
極めつけは、作品の雰囲気にも全く合わないあのエンディング。
あれを捧げられて、世界中の美容師さんはどう思うのだろうか…
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