「とてもつらい」キリング・オブ・ケネス・チェンバレン 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
とてもつらい
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あんな老後は嫌だ。ぼろいアパートに暮らしている黒人というだけで警官に蹂躙されてしまう。お互い意地を張り続けて引っ込みがつかなくなる。しかし、チェンバレンが、すぐにドアを開けていれば問題が起こらなかったとも言えない。廊下で組み伏せられて、首に膝を乗せられて窒息死していたかもしれない。
姪のアーニャが、もっと大声で叫んでチェンバレンとやり取りしていたら事態は変わっていたかもしれないが、すべては「たられば」だ。白人警官に差別意識が強くあり、黒人を踏みにじっていいと考えているため、どんな事態も起こりうる。
ドアがとにかく頑丈で防犯性が高い。SWATなどが、丸太のような道具でガツンと一発で開ける場面があるが、そんな道具は登場しない。
深い意義のある映画なのだけど、見ていてつらい。暗い気分になる。普通にしているだけでもつらそうで、年はとりたくない。
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