「物凄い緊迫感と絶望感…」キリング・オブ・ケネス・チェンバレン 山田あゆみさんの映画レビュー(感想・評価)
物凄い緊迫感と絶望感…
精神疾患を患う黒人男性が、誤って医療用通報装置を作動させたことで自宅へやってきた白人警官によって殺害されたという実際の事件をもとに、
モーガン・フリーマンの製作総指揮で、映画化された作品。
ほぼリアルタイム進行で描かれるゆえ、回想シーンが無い。
過去に彼が白人警官から受けたであろうことが、仄めかされる部分に非常に意味があると思う。
83分間に起きた悲劇は、この時だけ、彼だけに降りかかったものではなく、蔓延していた。
そして今もなお存在するという、恐怖…。
非常にスリリングで、「デトロイト」や「フルートベール駅で」を想起しました。
もうこんなことは2度と起きてはいけない。
実際の音声がさらに残酷さを強烈に印象づけて、なかなか忘れ難い一作になりました。
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