ナポレオンのレビュー・感想・評価
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「まぁ、3時間くらいあるし、退屈かもな」⇒あれ?面白いぞ
「まぁ、3時間くらいあるし、退屈かもな」
なーんて思ってたらめちゃくちゃ面白くて
3時間没頭してしまった。
子供を抱えてウルッときちゃうシーンとか
dinks夫婦のあの仲良い感じ、
なんだかんだ離れられない愛情と友情の関係、
時代は違うのに共感できるシーンがあって
「ナポレオン、気持ち分かるよ」とついつい思ってしまった。
観客に1790年〜1815年くらいのあの当時のフランスの世界観に没入できるように雰囲気をこれでもかと作ってるのがよく分かる。普通のシーンも油絵を見てるようだし、戦闘シーンも迫力満点。
まあ、フランスなのにめちゃくちゃ英語やんけ、ってのと、ホアキン・フェニックスがジジイ過ぎんかってのが気になったけど、ホアキン・フェニックスでないとあのオーラは出ないなと思うと納得。
リドリー・スコット監督がいかにプロフェッショナルか見せつけられた。1000円ちょっとでこんなすごい作品観れるとかちょっと有り得んなと。
家だとつまらないかも。
映画館で観るのオススメです。
素晴らしかったです。
バコバコ三部作
実は私はヘネシーXOを2本持っている。赤いパッケージの絵はナポレオンのプロフィール。
カミュのナポレオンも一本持っている。
もともとコニャック、ブランデーなどをたしなむような柄ではない。
だから飲んでいない。
完全に古酒である。
もうコルクがボロボロだと思う。
だから余計に開栓する気が起きない。
私は歴史が苦手。世界史は古代四大文明までしかちゃんと読んだことがない。
だからか巨匠リドリー・スコット監督のグラディエーターはとても好き。ラッセル・クロウそれにコニー・ニールセンも。
冒頭のマリーアントワネットのギロチンシーンや砲弾がナポレオンの愛馬の胸にあたるシーンは印象に残りますね。
エジプトのピラミッドを砲弾で破壊するシーンはちょっとえげつない。
ナポレオンのエジプト遠征は知ってるけど、あの頃のちゃちい砲弾があんな高さまで飛ぶか。アホか。
ホアキンのナポレオンが全然かっこよくない。
出張中に奔放な奥さんに浮気されっぱなしの働きすぎでウツになったおじさんである。
それに対して、ジヨセフィーヌ役のヴァネッサ・カービィーは素敵。だってエロいんだもん。
実はヴァネッサ・カービィーお目当て。
ホアキンと背丈がほぼ同じでした。ホアキンは173センチ。以外に背が低い。
ヴァネッサ・カービィーは170センチ。ハイヒールでホアキンよりも背が高く見えるわけです。ナポレオンは小男だったんですね。いわゆる策士タイプだったんですかね。
しかも実際はジヨセフィーヌはナポレオンより6歳年上だったと。
26歳のナポレオンと32歳のジョセフィーヌはお互い28歳とサバ読んで結婚したらしい。
世間体?宗教上の問題?
断頭台で処刑された貴族の奥さんだったジョセフィーヌ。すでに子供が二人いた。
獄中で妊娠していたので処刑を免れたってホント?
コルシカ島出身のナポレオンは貴族出身の奥さんが欲しかったんでしょうけど、ジョセフィーヌもなかなかしたたか。
エマニュエル夫人ばりの挑発シーンもありました。
ひいちゃうぐらいアホなこと言ってましたね。子供二人生んでるのに。
結婚してからセントヘレナ島で亡くなるまでの歴史ストーリーは淡々と進みます。
ホアキンはジョーカーでの役作りのせいか、だいぶ老けてきてしまって、女ざかりのヴァネッサ・カービィーと比べるとお疲れパパさん感が半端なくて、単身赴任で長期出張ばかりしていて不妊症っていうのもさもありなん。
最初は立ちバ〇クでバコバコしてましたが、非はむしろジョセフィーヌにあるのに逆に言葉攻めプレイされちゃって子猫になっちゃう。なんなのよ。
最近のリドリー・スコット監督の監督作品は、最後の決闘裁判、ハウスオブグッチを観ています。製作総指揮の映画ではナイル殺人事件とアワーフレンドも観ています。
最後の決闘裁判ではアダムドライバーがバコバコするシーンが3回繰り返され、ハウスオブグッチでもアダムドライバーとレディーガガがバコバコしてたし、今作入れて、この三作はリドリー・スコット監督晩年の立ちバ〇クバコバコ三部作と認定いたします。
なんだか晩節を汚しているような。
でも本人が好きなんだから止められまへんな。
戦闘場面は迫力は有ったが、同じ様な場所、流れの繰り返しが多いと感じた。
すみません、駆け足で 書いてます。
ここのサイトの印象マ-クって種類少なくない?
合致しない感情が色々あるんやけどな。増やして欲しいと思う。
この前 やっと「ナポレオン」観たわ。
噂通り、中々の戦闘シ-ンでしたね。
しかし どれも絵が暗いのよ。そこが難点。
出だしの城壁攻めるのは良かったけど、後の野外戦はどれも同じ感じ。
もう少し 時間軸と背景を変えて欲しかった。正直 飽きてしまう。
折角のエキストラ大量人員投入撮影なのに
とっても惜しいと思う。
薄暗い緑の背景地 合戦が多い結果となってしまっている。
妻への真っ直ぐな愛に溺れるナポレオン。
意見はあると思うが、世継ぎが出来ないから離婚・・・
その事が結構主軸になってて、
ナポレオンも人の子と思う節と感じた。
人間味ある彼を垣間見れた気がしたが、フランスでは今作は不人気らしい。
人物像は他にあるって事なのかも。
気になる方は 劇場へ。
こんな人物だったかも
ワーテルローの戦いのシーンのようなスケールの描写は映画館で観て聴いて楽しいですね。
人物としてのナポレオンも俳優の確かさで魅力的でした。
でもあれだけの偉業を残し、ドラマチックな人生を送った人物の描き方としては少しもの足りなさを覚えました。愛に生きたかもしれませんが、とはいえダークな面や狡さや残忍さは凡人以上に備わっていたのではないかと想像してしまいます。
ということで、確かに愛に生きた人物だったかもしれないけど、きっとこのような人であっただろうと納得することはなく、難しいとは思うものの、厚みのある人物描写が欲しかったとの感想が残りました。
野心の行き着く先
歴史を振り返ると、これはもう天に導かれたとしか考えられないような数奇な運命を辿った人物がいかに多いことか。
ナポレオン・ボナパルトもそんな運命に翻弄された人物の一人だ。
「愚策とは、戦いにおいて最も臆病な策である」とはナポレオンの名言だが、どちらかといえばこの映画では彼はとても神経質で臆病な人間として描かれている。
彼は決して屈強な戦士ではない。
だからこそ彼はとても忍耐強く慎重に戦略を立てる。
優れた戦略家であり、そしてとても野心的だったナポレオン。
武勲を挙げ、クーデターを起こし、ついにはフランスの皇帝の座にまで上り詰めた男。
この映画では彼の功績よりも、彼自身の人間性にとてもフォーカスが当てられていると感じた。
特に彼の持つ幼児性に興味をそそられた。
愛妻ジョゼフィーヌが隠れて浮気をしていることを知った時、彼は任務を放棄して彼女のもとに駆けつける。
そして許しを請う彼女に対して、「私がいなければお前はただの女だ。私のことが世界の何よりも大切であると証明しろ」と迫る。
しかしジョゼフィーヌがいなければ生きていけないのはナポレオンの方だ。
ナポレオンは彼女に妻としてだけでなく、母としての役割も求めているようだ。
逆にジョゼフィーヌに「私がいなければあなたはただの男だ」と丸め込まれてしまうナポレオンの姿が何だか哀れだ。
繊細で嫉妬深く、そして野心を捨てられなかった男。
ジョゼフィーヌが自分の子を産めないことを知った彼は、最終的に国のためと称して彼女に離縁を突きつける。
彼が彼女を心から愛していたことに嘘はないだろう。
しかし彼は最終的に野心を選んだ。
国家への忠誠を超えた野心はやがて身を滅ぼす。
これまでは戦略家として数々の成功を収めてきた彼だが、冬のロシア遠征でついに大敗を喫する。
さらっと描かれているが、46万人もの戦死者を出したナポレオンの作戦は愚策にも程がある。
この大敗により彼はエルバ島へ送られる。
数々の名言を残したナポレオンだが、この映画の中では彼の英雄的な姿はほとんど見られない。
肖像画に描かれるような凛々しく、悠然としたヒーローの面影はない。
むしろ野心によって身を滅ぼした愚かな男の印象が強い。
エルバ島から脱出し、かつての名声を取り戻そうとするナポレオンだが、先にはより孤独で惨めな人生が待っているだけだった。
負け戦であるワーテルローの戦いがクライマックスとしてダイナミックに描写されているのも印象的だった。
最後はセントヘレナに流され、孤独な老後を送る。
最期に病気により先立ったジョゼフィーヌのもとに迎え入れられるのが、彼にとっての救いなのかもしれない。
これはナポレオンとジョゼフィーヌの物語でもあり、共依存とも取れるような二人の奇妙な関係がとても印象的だった。
夫婦の年齢がいささか違うので・・・
300億円をかけた巨匠リドリー・スコット監督の「ナポレオン」。ワーテルローの戦いをはじめエキストラ8000人という戦闘シーンなどを観ると、お金がかかってるのが納得の迫力だった。なんとか大スクリーンでやっている間に行けて良かったと思う。でもまあ評価は★3.5くらいかなあ。作品として、いささか面白みには欠けるところがある。
妻ジョゼフィーヌ役のバネッサ・カービーが魅力的だったけど、ナポレオンとジョゼフィーヌは実年齢が7つ歳上女房。本作ではナポレオン役のホアキン・フェニックスがバネッサ・カービーより15歳も歳上なので、そこにはちょっと違和感も残った。妻ジョゼフィーヌとの関係が本作の主眼なだけに、残念かも。
なにより、冒頭、マリーアントワネットのギロチンで始まる本作は、ちょっと前に観た北野武監督作品の「首」を想起させた。しかも、織田信長・本能寺の変をタケシ流に描いた「首」は、なんとなく、英雄ナポレオンの一代をスコット監督風に切り取った感が一緒で、似てると言えば似てる映画といえるかもしれない。
最後、「首」では秀吉が光秀の首を蹴っ飛ばして終わったが、「ナポレオン」ではフランス皇帝を首になって終わる…そこも共通するので、ちょっと笑ってしまった。まあ、そこの笑いは私だけかもしれないけど・・・。
改めて歴史を勉強
ナポレオンって言えば、トラファルガー沖の海戦とワーテルローの戦いしか思いつかなかった。ってかどちらにせよ敗戦じゃんというのとまた姉さん女房の旦那といった感じでしたね。
映画を見て改めてナポレオンの戦いを知り学習しました。大勝をおさめたトゥーロンの戦いで評価されてからのアウステルリッツの戦いは圧巻とも言うべき内容でした。これも恥ずかしい限りで知りませんでした。
ジョゼフィーヌとの関係については実際はジョゼフィーヌは恋多き女性で悪女とも言われるほど実は愛人が多く嫉妬にかられエジプト遠征から帰ってきたのじゃなく勝ち目がないと見て帰ってきたのが正解なのでは、映画ではジョゼフィーヌが亡くなるまでナポレオンは最後まで愛を注いだとあるが本当に愛があるならば子孫を残したい理由のために追い出しながらも関係は続けていたのだろうか。そこが美化しているように思えた。
やりたいことが溢れちゃってる感じ
ドラマで10時間とかにしてじっくり見たい作品だったかな。
ロシアやイギリスがどう考えてたのかとか、人物の紹介をしてくれたりすると良かったかな。
大砲水平発射とか、ほんとなの??
音楽が少し単調だったので、少し残念でした。
まあ、2時間半、詰め込んでたので、面白かったけど、溢れたなぁという感じ。
編集し直して、5時間くらいの完全版を期待します。笑
余談ですが、本当にこの映画の戦闘だったとしたら、1600年までに騎馬と大量の鉄砲、大筒なんかもあった日本って、ある意味凄い国だったんだなぁと。
ジョゼフィーヌ
戦争で300万人の犠牲者を出し、16歳で士官、24歳で将軍、35歳で皇帝になったナポレオン。
その裏には愛するジョゼフィーヌの存在。
戦場から1日4回のラヴレター。余りに愛し過ぎて
心配だったのだろう。
戦争での闘いは長い。愛に飢えた渇いた瞳で闘わなければならない。その描写を上手く表していた。
氷上合戦は見応えあった。迫力満載。
エキストラの数も壮大過ぎる。
そりゃこの映画を撮りたくてもやれなかった
理由も分かる。
ノートルダム大聖堂の載冠式は印象的。
月桂冠をかぶったナポレオンがジョゼフィーヌに
冠をかぶせるシーンは良かった。
あと、砲声をバックに子供をあやすシーンも
象徴的。
三兵戦術もあみだした知将ナポレオンだったが
教育システム、税制改革、産業復興、銀行創設
フランス民法典の功績を残した英雄。自由、平等、博愛をヨーロッパに広めた。
日本もフランス民法を参考にしてる部分もあるよね。
英雄の光と闇。カリスマが島で生まれ、島で
最後を過ごす。
あえて凡庸な一人として描かれたナポレオンの人間味を感じた映画でした。
後半のみネタバレ(?)考察があります
当然と言えば当然なのですが、人の一生を描いている作品なので、あまりこう…起承転結が薄く、盛り上がるポイントがあまりわかりませんでした。
恐らく私自身の世界史(特にナポレオン生存期間)に対する造詣が浅いこともあり、たまにどこの国の誰やねんとなりがちだったのが結構つらかったです。
ジョセフィーヌが終始かっちょ良くて好きでした。カッケー女はサイコーだぜ。
ナポレオンがマザコンの陰キャ童貞コミュ障みたいに見える瞬間がありました。(ごめんなさい)まあでも、だからこそ、ジョセフィーヌみたいな子が好きなんだろうなあとも。
ポスターとか予告とかの期待値がめちゃくちゃ高かったので、本編が結構なだらかに進んでいって終わったので⭐︎3で…。
ポスターか何かにあった「英雄か悪魔か」ですが、観終わった感想としては「人」でしたね。ヒトは英雄に祭り上げられることはあってもヒトだし、悪魔に唆されることはあってもヒトです。結局のところ、ヒトでしかないなあという感想でした。
ここからちょっとネタバレになってしまうかもしれない……とはいえ史実がベースなのでネタバレというのも変な話ですがご注意下さい。
ジョセフィーヌには三人の子供がいるわけですし、身籠っていたから死刑を免れているわけですから、ナポレオンが無精子症だったのかなと思います。もちろん、大英雄皇帝様が子供を成せないわけにはいかなかったでしょうから、途中出てきた18歳の女性はママの差金で色んな男と夜を共にしたんだろうなあと…ママはジョセフィーヌのこと好きじゃなさそうでしたもんね…
あとナポレオンが子供をジョセフィーヌのとこに連れてった所はどんな神経してるんや?とドン引きしました…湖に投げられなくて良かったね…
美術
絵作りが…とてつもない。
戦もそうだけど、装飾品や美術とかロケーションとか。色味も好きだし、蝋燭だった当時の照明へのアプローチとか大好き。その時代へ放り込まれたようだった。
物語はナポレオンの足跡を辿るような感じで、その栄枯盛衰が描かれる。妻・ジョセフィーヌとの変遷とか。正直、ナポレオンには全く興味がなく、白馬に乗った絵画くらいしか思い出さない。だからこそ、ちゃんと知ろうとも考えて観にはきたものの…やっぱり寝てしまった。
歴史の授業を聞いてるような感じではないのだけれど、睡魔に完敗した。
なので、物語の感想はリベンジが叶った時に書こうと思う。
ナポレオンがちゃんと小さかったのにはビビった。覚束ない記憶を辿るに「身長が低い」って情報はあって、ちゃんとソレに即した身長になってた。
性格とかはよく分からないのだけれど、「英雄色を好む」の言葉が似合うような描写はあったけど、主には妻に向けられたモノだった。欲ではなく責務なのかしらね。時折世継ぎの話が出てくる。
そんな事を思うと仮面夫婦なんかなぁと思ってみたりするけど、晩年は惹かれあっていたようだった。
ホアキンはさすがであった。
史実の隙間を埋めるというのだろうか?
ナポレオンを生き返らせたようにも思う。
冒頭のしかめっ面からして雰囲気抜群だ。不遜な態度もそうだし、見事だった。
戦闘の描写も凄かったけど、何より息を呑んだのは引き絵の壮大さであった。
ロシアへの行軍とか、その復路とか。空っぽの街並みなんかはもう圧巻でもあった。
まぁ、とにかく近代史になるのかしら?人物はさておき戦史や風土とか風俗とか、百科事典並な精度で作られてるように思う。さすがは巨匠・リドリースコットなのだ。
おちゃめなナポレオンを観せつつも、風格を損なう事は一切なかった。
…だからこそ、寝たのかもしれんが。
渇愛
早朝からの仕事終わりでしたが、すこぶる元気だったので来週観る予定だった今作を鑑賞。ただ3時間近いと多少眠気が襲ってくる可能性があったので、ポップコーン片手に劇場へ。味はキャラメル一択です。
ここ最近のリドリー・スコット監督作品は合わないなと思ってましたし、予告込みで3時間近い上映時間がどうなるのかなと思ったら、やはり引っかかるところの多い作品になっていました。
ただ学生の頃に使っていた教科書をチラチラっと読んでぼんやりナポレオンの事を考えてから挑みました。
全体的に行間が無い映画だなと思いました。展開と展開の間が全く無く、次から次へとナポレオンや戦争の描写が挟まれるので、字幕で観たのも相まって混乱してしまいました。
ただ戦争での絵面の派手さや、ナポレオンの人となりを堪能できるという思っていたものとは違う楽しみ方ができたのは良い収穫でした。
序盤、かの有名なマリー・アントワネットのギロチン処刑から始まるというインパクト大なシーンから映画は始まります。小中高とこのギロチンについて授業で習っていたので、世界史で真っ先に思いつくのがこのギロチンという不謹慎さ笑。そのシーンが頭から来たのはちょっと懐かしい気持ちになれました。
ナポレオンという男の勇姿ではなく、ナポレオンという男の裏側を見せるというのは面白いと思ったんですが、ナポレオン実は面倒なやつだったんだなというのがシーンを追うごとに明らかになっていきます。
ジョセフィーヌという女性に一目惚れってやつで結婚までたどり着くというど根性っぷりまでは偉く熱い男なんだなと思いましたが、結婚生活が始まってからはひどいまでの嫉妬心剥き出しで生きており、浮気したジョセフィーヌが悪いとはいえこれでもかってくらい服従させようとしたら、急に幼児退行して甘えたかと思いきや再びのSっ気発動と、いわゆるヤンデレってやつだったというのは意外だなと思いました。
対するジョセフィーヌはどこか掴みどころのない人物のような描かれ方で、フワフワしているわけではないんですが、芯が通っているようには見えない、懺悔したかと思いきや、支配下に置こうとする強さを見せたりと、どこに感情を委ねればいいのか分からない女性になっていました。史実もこうだったのかは完璧には定かではないんですが、どこかミステリなところに惹かれてしまうというのは分かるなーと思いました。
歴史物ではあまり描かれない性行為のシーンもバッチリ収めており、直近の「首」や「レジェンド&バタフライ」もそのシーンがあったので、最近は人間らしさをより描くのがトレンドなのかなと思いました。
机の下からぬぼ〜っと襲ったり、ひたすら高速ピストンしたりとナポレオンの性事情が垣間見えてクスッと笑えました。
ただその登場人物の微妙なシーンをかき消すくらいには戦闘シーンは素晴らしかったです。
個々のぶつかり合いよりもド派手に砲弾をぶちかまして兵士たちに当たってはグチャグチャになり、氷の上が舞台になったらそこへ目掛けて撃っては崩れ落ちてそのまま溺れたり、馬好きとしては辛かったんですが、馬の胸部分が撃ち抜かれたりと、エンタメ性を持ち合わせつつも、人は簡単に死ぬというリアルな描写を含め見応え抜群でした。
軍隊を指揮する立場としては最高の振る舞いをするのに、いざ自身が突撃するとなるとモタモタしたり、剣を振り回すのにも一苦労、ナポレオン自身の戦闘能力はそこまで高くなかったという一面を観れたのは一つ勉強になりました。
ナポレオン自身の最後はなんとなく知っていたので、戦闘での流れも悪くなり、島流しされて、そのまま過去の栄光にしがみつき、ジョセフィーヌのことを口に出して倒れるという英雄と呼ばれた男の最後としては物悲しいものだったんだなと思いました。
尺の長さだったり、ダイジェストのような感じで物語が進んでいくのは残念でしたが、戦闘描写には文句なしですし、ナポレオンという人となりを体感できたのは良い経験でした。
この手の作品はドラマでやった方がいいと思ったりしますが、自分は映画の尺ですっかり慣れきっているので、ドラマのように合計で600分くらいあると考えると見る気が無くなっちゃうので、なんやかんや映画でやってくれて良かったなと思います。
鑑賞日 12/7
鑑賞時間 16:40〜19:30
座席 I-7
キャスティング、脚本で大失敗
見る前から不安だったが、悪い予感が的中。
まず、アラフィフの老けたホアキン・フェニックスがあまりにもミスキャスト。
20代から30代にかけての、才能と野心に満ち、子持ち女の色気に迷う若きナポレオンを、なぜあの「ジョーカー」が演じるのか?
これでは、ナポレオンが人生に疲れて才能のない中年童貞男にしか見えない。
それでいて、史実では年上のジョセフィーヌやバラスに一回り以上若い役者を起用しているから、ジョセフィーヌの色気もバラスの腹黒さも伝わってこない。
で、老けたナポレオンの周りに若い役者ばかりおいて、同年齢のウェリントン役には一回り上のおじいさん俳優を起用。
このキャスティングはなんなの?何が目的なの?奇をてらった?
脚本にしても、トゥーロン攻略こそ長めの尺だが、有名なイタリア遠征は全てカットされ、エジプト遠征は少しだけ。
王党派の市民を虐殺しただけのナポレオンが、なぜ国民から熱狂的な支持を受け、権力を握れたのかまるで伝わらない。
アウステルリッツの戦いでは、氷を砲撃で割るシーンばかり頑張ってて、それ以前の連合国軍をはめたナポレオンの華麗な戦術は丸々カット。
トラファルガー海戦もプロイセン戦争もスペイン遠征もカット・・・。
この映画を見てナポレオンが戦争の天才だったと感じることができるだろうか?
全体として、戦闘シーンと衣装に金と手間をかけ、さすがリドリー・スコットという映像美はあるが、事件、人物、戦争、諸々カットしすぎで、所詮、2時間半でナポレオンの人生を語ろうというのが無理な企画だったとしか言えない。
近隣の映画館では早々に放映打ち切りとなっているが、ナポレオンに詳しい人には納得できず、知らない人には理解できない、この出来では当然だろう。
そのうち動画配信には流れるだろうし、そちらで見れば十分な作品、
ナポレオン戦争ではなくナポレオンとジョセフィーヌを描いた映画
ナポレオン戦争を映画で見たいと期待して映画館に行くと多分後悔する。
戦争シーンは迫力あるんだけど、政治シーンや戦争シーンと同じくらい
ジョセフィーヌとのからみが多くて、
こんなに沢山ジョセフィーヌのシーン要らないって感じたのと
彼女に固執しすぎて小物に見えてしまったシーンも有るように感じた。
大河的に盛り上げたいなら適役の対仏大同盟の中心にいる
大英帝国からネルソン提督や、ロシア側の指揮官としてバルクライを出すとか、
頼れる味方として不敗のダヴー出すとか、もう少しやりようはあったのかなと感じた。
良くも悪くも主な登場人物がナポレオンとジョセフィーヌだけなんですよね。
僕の期待してたものとは違っただけというか、
ナポレオン戦争ではなくナポレオンとジョセフィーヌを描いた映画ってのが
やっぱりマトメとしての感想になるかな。
母親とナポレオン
観に行って良かった、がまずの感想です!
というのも、全く前情報なく
ナポレオン?観てみようかなぁという
軽い気持ちで、世界史もあまり詳しくないため
単純に映像をたのしみました。
それと、興味を持った視点が
ナポレオンとジョセフィーヌ、
ナポレオンの母の関係性です。
劇中にナポレオンの母は少ししか出てきませんが
何かいつもナポレオンの中には母親の存在が大きく
その母親から言われているかのようなジョセフィーヌの言葉「私がいなければあなたはただの男」みたいなニュアンスのセリフ。
この言葉は、最初ナポレオンがジョセフィーヌにただの女と言っていたのを、ジョセフィーヌが後から言い換えるのですが、映画の最後の方でも亡くなったジョセフィーヌからの声でこの言葉が出てきます。
ナポレオンは母親に認めて欲しかった
この言葉を超える男になりたくて
ジョセフィーヌの奥にはいつも自分を認めてくれない、
母親の存在を感じていたのでは無いかと思って観ていました。
我が子を会わせるシーンなどは
照れくさそうな、誇らしげな、
里帰りした息子のような感じだなと
皇帝にまで成り上がり、ジョセフィーヌと別れでも尚
手紙を書き続け、気持ちを伝え続けている
子供のようなナポレオンの姿に、何か寂しい孤独と葛藤に共感をもち、
とても近しい人のような愛情を感じました。
ダイジェスト映画
① 戦闘シーンは圧巻
② ジョセフィーヌとの色恋
③ 晩年とワーテルローの戦い
序盤のマリーアントワネットと、
①ナポレオンが出世するきっかけとなった戦闘シーンで心を掴まれる。
中盤のオーストリア、ロシア連合との戦いも圧巻だった!
②ジョセフィーヌとの色恋に映画の大半を使い過ぎて、クライマックスの③ワーテルローの戦いの緊張感、緊迫感が薄れてしまう。
この映画で色恋要素を描くのなら、Netflixでドラマ化するなりして欲しかった。映画として2時間半でまとめるのは無理がある。
国内の権力闘争、国外の外交、戦争に焦点を当てて欲しい映画でした。
ナポレオンの半生をサラッとなぞった映画
フランス革命から人生の幕を閉じるまでの長く濃密なナポレオンの半生をサラッと掻い摘んで描いたような映画です。
全体的な構成としては【ジョゼフィーヌとの結婚生活】【砲兵を駆使した優れた戦術家としての側面】【皇帝にのし上がり、没落して生涯を閉じるまでの軌跡】の3つが物語の中心となっています。
ただし、全体的にざっくりとした印象は拭えないので、ナポレオンについてなんの予備知識もなしに映画館へ行くと、流れを掴めず迷子になる可能性があります。自分は世界史に疎いので、ウィキペディアでナポレオンの生涯を予習してから映画館へ行ったのですが、流れを把握するうえではすごく役に立ちました。
特に分かりにくいのはフランスと周辺国との関係性で、フランスはイギリスやオーストリア、ロシア、プロイセンといった国々と戦争や同盟を繰り返すのですが、大まかにでも流れを知っておけば迷子になりにくいと思います。
【ジョゼフィーヌとの結婚生活】については、出会いから懇意になり結婚、妊活、離婚、死別まで時間を割いてかなり丁寧に描かれています。本作はジョゼフィーヌという妻の存在がナポレオンにとっていかに大きなものであったかを訴えたかったのかもしれません。
実際ナポレオンが最期に発した言葉は『フランス!軍隊!軍隊のかしらに…ジョゼフィーヌ!』でしたので、やはりその存在は大きかったのでしょう。本作の主人公はナポレオンとジョゼフィーヌといっても過言ではないくらい結構な尺が取られていましたし、存在感がありました。
【砲兵を駆使した優れた戦術家としての側面】については、数多くの戦争を指揮したナポレオンですが、この映画ではトゥーロン攻囲戦、アウステルリッツの戦い、ロシア遠征、ワーテルローの戦いが取り上げられています(エジプト遠征もありますが、戦闘シーンの描写はほぼない)。
トゥーロンとアウステルリッツは、ナポレオンの戦上手な戦術家としての側面を垣間見ることのできる象徴的な戦争で、ロシア遠征とワーテルローはナポレオンにとって人生の分岐点となった重要な意味を持つ戦争です。
ただし、ワーテルローの戦いなどはそれ自体を題材とした映画があるくらいですので、2時間50分の尺に4つの戦いを収めた本作に関しては、戦争の描写に物足りなさを感じる方もいるかもしれません(特に予告編はほとんど戦争シーンでしたので)。
ただ、個人的には砲兵を駆使したナポレオンの戦術、ナポレオンが得意とした奇襲戦術は、映像の迫力も相まってすごく見応えがありましたし、この映画で最も楽しめたシーンでした。
【皇帝にのし上がり、没落して生涯を閉じるまでの軌跡】についてはざっくり言えば、連戦連勝でとんとん拍子に出世したけれど、ロシア遠征とワーテルローで歴史的な大敗を喫すると、みんな掌返してナポレオンを追い詰めたという感じ。だいぶざっくりした取り上げ方で、少々分かりにくい部分でしたが、映画としてそこまで尺を割いて取り上げる部分でもないのでしょうね。
映画全体としては戦争シーンは見応えがあるが、全体的には物足りなさもあり、可もなく不可もなくといった感じですね。
まあまあよかった
合戦のシーンは寄りの絵で誤魔化すことなく全体像を描いており、見ごたえがある。ナポレオンは奇襲が得意で勝ちまくって出世してく様子はとても楽しい。しかしナポレオンの人柄にはあまり魅力がなく、おっかない顔の奥さんとの馴れ初めや不妊で離婚など物語の軸がそこなので、気持ちが乗らない。長い。
マリー・アントワネットのギロチンに始まって、野蛮な風習が当たり前の時代が描かれる。
全76件中、21~40件目を表示