「伏線は回収ではなく無理やり」映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー) はなげさんの映画レビュー(感想・評価)
伏線は回収ではなく無理やり
前作がとてもよかった
だから今回も楽しめるだろうと思っていたのに、正直かなりがっかり
ドラえもんといえば序盤の伏線を子どもでもわかる形できれいに回収していくのが見どころの一つなのに、無理やりが過ぎてげんなりしてしまった
よかったところ
・絵がきれい
みんなで鍵盤を踏んだら跳んだりしながら音楽を奏でるシーンは見入った
・キャラがかわいい
一方、モーツェルやタキレンといった魅力的なキャラがいたのにほぼ活躍せず助けられただけで退場なのはもったいなく感じた
・芸能人声優が悪くなかった
芸能人の声は微妙なケースも多いけど今回はあまり違和感なかった
・のび太の努力
笛が上手くなる道具を出して!ではなくがんばろうという姿勢が終始あってよかった
悪かったところ
・手紙にそんなに特異性がないのにみんなホイホイ夜中に集結することに違和感
昔のドラえもんってもっと親の目を盗んで仲間のために夜中に出かけるという禁忌を犯していなかった?
ただ呼び出されたから出かける、じゃ不良と変わらない、、
・ワークナーのシーンはなんだったのか?
ジャイアンスネ夫はここでの出来事を話したりもせず、なかったかのように話が進行
・先祖代々伝わってきた大事な縦笛を簡単に謎の少女に貸してしまう大物歌手
・壊れた縦笛をタイム風呂敷で直さず強引に演奏し、足りない音はなぜかのび太が補完
努力した上で出せるようになった音ならまだしも失敗の音が実はキーになっていた!というのはのび太の努力が無駄のようで悲しい
・みんなでお風呂に入った、は日記に書くにはフレーズに無理があり過ぎる
また、冒頭の日記の効力からしたら風呂の上に浮かんでるだけというのは全然日記通りになってるとは思えない
・ラスト他の宇宙船を発見は無理がある
なんで今更発見するのか、何万年も経ってるのに
後半怒涛の無理があるだろ展開にげんなり
子どもを馬鹿にしてるのかとすら思った
一個一個のエピソードがブツ切れだし、もっと丁寧に作ってほしい
こじつけを展開されるなら伏線めいたものなんてない方がいい