「ミュージカル映画に生まれ変わった…?」ラ・ボエーム ニューヨーク愛の歌 はるかぜさんの映画レビュー(感想・評価)
ミュージカル映画に生まれ変わった…?
クリックして本文を読む
ラボエームといえばプッチーニのオペラの名作。
それを題材にしたミュージカルにはすでにRENTがある。
華やかな色彩のポスターにミュージカルに生まれ変わったと書かれた言葉に鑑賞をとても楽しみにしていた。
公式ホームページを見るとキャストは全てオペラ畑の方々。ということはオペラとミュージカルが融合された作品なのではという期待も膨らむ。
上映からすぐにオペラシーンから始まる。
オペラの歌唱は重厚感がありミュージカルとはまた違ったクラシックの魅力を感じる。
しかしいくら話が進んでも踊りや芝居のパートがない…。
これはミュージカル映画ではなく完全にオペラ映画だ。
ちなみにポスターの人物がヒロインではないのはなぜだろう。
舞台が現代のニューヨークになったのも様々な人種やマイノリティが出演しているのもいいと思ったのに正直その設定や配役にした必要性が感じられなかった。
登場人物がニューヨークという街でどのように生きているかのシーンがもっと観たかった。
コロナ禍で撮影の制限があったのかニューヨークの街並みもあまり良くわからずアジア感のある街の印象が強く残った。これは自分の知識不足のせいもあるかもしれないが。
また映画として観た時に画角が顔のアップや上半身の映像が多く単調で飽きやすかった。
オペラやミュージカル映画として観るならば身体全体を使って表現している役者の姿を観たかった。
歌唱に関しては個人個人のレベルが高くて素晴らしいと思ったものの映画館の特性か3人以上の重唱になると耳が疲れてしまった。
宣伝文句としてミュージカル映画に生まれ変わったという一言がなければまた見方が違ったかもしれない。
コメントする