「文字を読んだときとの受け取り方の違い」変な家 作務衣もんさんの映画レビュー(感想・評価)
文字を読んだときとの受け取り方の違い
題材が抜群に面白い!
だけど「実写化不可能なトリック!」とは別の意味で実写化の難しさを感じた一本
数年前の話題書『変な家』の実写化
Youtube風の映像で原作者・雨穴が「ただの実写化ではない。四部構成の原作の第五部だ」と語るキャッチーな冒頭
内容自体はかなり原作通りだ
ただ、文字で読む(あるいは語りで聞く)のと実写で見るのとでは、こちらの受け取り方が違ってくるのだなと感じた
そもそも今作の肝は「間取り図の変な家」の裏に隠された秘密を推測していくところにある
小説だとイラストで載せられた間取り図を見返しながらまずは自分で想像し、解説されたら改めてイラストを見返してみるなんて読み方をした人も少なくないんじゃなかろうか
しかし映画だと当然ながら作品のペースにこちらが合わせなければならない
一見突拍子もない真実を「本当にそうなの?」とこちらが感じたまま物語は進んでいってしまう
特別早いテンポの作品というわけではないのだが、肝の部分から何となく納得いかないまま、
「まあ、そう言うならそうなんだろう」と思い続けてラストを迎えたような感覚に私は陥ってしまった
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