「ジュニアサイキッカーの物語」イノセンツ ヨークさんの映画レビュー(感想・評価)
ジュニアサイキッカーの物語
はじめは子供特有の無邪気な残酷さを繊細に描いた映画なのかなと思い見てた。
前半から目を背けたくなる描写があり、ヒリつく緊張感が全体を覆う。
やがてひとりの少年がその能力を誤った方向へ使いはじめると、その惨さと恐ろしさにスクリーンを直視するのも難しくなる。
大きな音で驚かすだけのホラーや失笑してしまうようなJホラーよりも、ある意味では怖い…。
しかし、終盤にかけてハリウッド映画のようなサイキッカーたちの対決が始まってしまい、これまでの張り詰めたトーンとのギャップに思わず笑ってしまう。もったいない。
人の痛みが分からない人間が過剰な力を持ってしまう事へのアンチテーゼ…というのも無理があるような気がするし。とにかく最後がもったいないなぁ。
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