「規模縮小? でも......」名探偵ポアロ ベネチアの亡霊 Yutes79さんの映画レビュー(感想・評価)
規模縮小? でも......
早いものでケネス・ブラナーのポアロシリーズも3作目。
これまでの元ネタは『オリエント急行殺人事件』、『ナイルに死す』とアガサ・クリスティの作品のなかでもベスト5に入りそうな人気作でしたが、今回は『ハロウィーン・パーティ』ということで、どちらかといえばマイナーな作品だったのでちょっと意外。読んだことありません。
そして今回、気になったのがケネス・ブラナー以外の役者陣。
第1作『オリエント急行殺人事件』ではジュディ・デンチやジョニー・デップ、ミシェル・ファイファー、ウィレム・デフォー、ペネロペ・クルスと超豪華な俳優陣が集結。
第2作『ナイル殺人事件』ではアネット・べニングとガル・ギャドットと、1作目ほどの豪華さは無くなったものの、それでも有名俳優の出演がありました。
そして本作では……、正直、ミシェル・ヨーくらいしか知らなかったので、作品を追うごとに役者の層が薄くなっているような気がするのは自分だけでしょうか。
とはいえ、映画の面白さでは前作『ナイル殺人事件』を上回ったと思います。というか、前作があまり楽しいと思えるような作品ではなかったのですが、いずれにせよ、本作はこれまでになくややスピリチュアルな内容で、スリラー感が増したのも良かったです。ただ、途中から何となく犯人の目星がついてしまいそうなところは残念ではありました。原作もそんな感じなのでしょうか?
いずれにせよ、このシリーズ、この3本で終わらせてしまうのは勿体ないなと思います。決して「メチャクチャ面白い!」なんてシリーズではないですが、次はどの原作を持ってくるのか、そしてどんな役者の参加があるのか、そんな楽しみもあるシリーズだけに、次作もまた制作されることを期待しています。