「舞台が変わっちゃってるのが…」バジーノイズ kappanさんの映画レビュー(感想・評価)
舞台が変わっちゃってるのが…
DTMで引きこもり気味の男の子と、毎日に不完全燃焼気味な女の子と、ボーイミーツガールな物語。原作は、コミックで5巻あって、ほぼ原作にそったストーリーだけど、さすがに全部のエピソードがはいるわけではないので、ちょっとわかりにくい部分はあった気がする。潮がいなくなる背景とかとくに。
原作からいくつか設定がかわっていて、(主観的には)最大の変更が、舞台が神戸でなくて横浜になってしまっていること。
神戸出身の引きこもり気味の主人公がなぜわざわざ関東まででて、一人暮らしの世捨て人をしているのか?はかなりひっかかるポイント。
神戸の男の子が、関東にでるって、それだけで相当アクティブが行動なので、その時点でそれなりの理由が必要だと思うわけですよ。そうなると、キャラ設定と整合性がとれない気がするんですよね。で、原作では神戸でもちょっと町外れの舞子で音楽をやっていて、そこから、ライブにでる(たぶん三ノ宮?)、そして東京のスタジオ、という段階をあらわしていたのに、それがどんじゃってる。主要人物、ミサキ以外は関西出身な設定で、神戸と東京が、意味をもっていたと思うのだけど、そういう訳にはいかず、清澄と潮以外は、言葉も関東風でそうなると、「横浜に同じ地元出身の男の子と女の子」になっちゃうので、それはちょっと違う話にならないか?と。
映画だけみれば、悪くないかもしれないけど、ちょっとなんというか、土地の持つ意味合いとかが漂白されている気がしました。なんというか、(原作のマンガより)ストーリーがマンガっぽく演出されている気がしました。
あと、あの曖昧なエンディングは、大人の事情なのか。