「非常に壺。」スーツ masayasamaさんの映画レビュー(感想・評価)
非常に壺。
今回のフドイラザーノフ特集の目玉、日本未公開の作品。
彼が初めてタジキスタンを出てウクライナのクリミア半島、セバストポリの近くの港町で撮影した作品、現在バリバリ紛争地帯ですね。そこで3人の男子がグッチのカッコいいスーツと出会い成長していく話です。
いつも通り美術とロケ地が凄い!
画面設計がカッコ良い!
3人を追っかけるハンディのカメラが凄い!
たぶん山岳国で産まれた監督の船への憧れなのか、富の象徴なのか港に停泊してる白い壁のような豪華客船が印象的でした。
あとお風呂みたいな生簀の魚屋!ほんと素敵。
ファンタジーシーンはセルフ割礼の黒服の女性達と少なめですがバリバリ「ベニス死す」の死亡フラグ。
この作品で2023フドイラザーノフ特集全5本コンプリートしたのですが、どの作品も男性はバカ子供で女性は強く、突撃、突破する存在として描かれています。
本作は主人公は3人の男子ですが重要なのは彼ら周りの女性だったりします。
直線的で一途な想い、バカな男と強い女、素敵美術と少しのファンタジーとユーモア、悲劇的な現実。
カラックスを連想しちゃうなぁ、、自然やダイナミックな構図とかカラックスより好きかも。
作品集Boxセットあったら買うレベル。
未見はあと一本「タンカータンゴ」
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