「AIと人間の成長」ザ・クリエイター 創造者 szmushiさんの映画レビュー(感想・評価)
AIと人間の成長
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アルフィー役のマデリン・ユナ・ボイルズの演技がとてもよかった。
ジョシュアによって研究所から連れ出され、何も話さないときの機械っぽい不思議な雰囲気。逃避行を続けるうちに笑顔を見せるようになり、人間らしさが徐々に現れていく過程。
演技に説得力を感じ、アルフィーを好きになることができた。
なぜマヤは自分の子供の情報を使ってアルフィーを創り出したのだろうか。
戦争を終わらせる役割を、機械ではあるものの自分の子供に担わせることに抵抗はなかったのだろうか。それとも、マヤはどこかで自分の子供が生まれてこれないことを予感してジョシュアのためにアルフィーを創り出したのだろうか。あるいは、AIと人間の共存を望んでいたマヤは、自分の子供とアルフィーを兄弟のように育てていきたかったのかもしれないとも考えられる。
マヤは何を思って、生まれてくるはずの自分の子供の情報をわざわざ兵器に使ったのかが気になった。
軍曹ハウエルの残虐性は非常に不快に映っており、アリソン・ジャネイの演技は素晴らしかった。
どこかアバターの大佐を思い出すキャラクター性だった。主人公と初めは好意的だが、最終的には一番の敵になるという点で。
ただ、ストーリーとしてハウエルの残虐性に理由があればなお良かったように思う。
理由が、子供を核爆発で殺されたという口頭の説明でしか語られなかったので、あまりに躊躇なく冷徹過ぎる姿に共感できなさがあった。
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