劇場公開日 2023年8月5日

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「チャリティー上映!」ミャンマー・ダイアリーズ shironさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0チャリティー上映!

2023年8月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

なんとか間に合いました〜!
あっと言う間に終わってしまうので、お近くで上映がある際には「映画に呼ばれた」と思って行ってください。
配給は藤元組で、利益は全額ミャンマーに寄付されます。さすがは第三回大島渚賞受賞監督!

70分と短い映画ですが、濃厚。
軍事政権下にあるミャンマーのリアルな映像と、名前を明かせない映像作家たちの短編が連なっていきます。
両方で一つの映画として構成されているところが、とくに素晴らしい。
ノンフィクションの力強さと、フィクションのエモさ。それぞれの方向に心が動かされます。
そして同時に、言論の自由が奪われるなか命がけでフィクションを紡ぐ監督たちの宣戦布告でもある。

読み応えのあるパンフレットも支援に繋がります。
匿名監督のインタビューやSNS映像の解説なども詳しく書かれていて、撮影していた時の状況を読むと、この映画を日本で見ることができる奇跡に胸が熱くなります。
映画が撮られた2021年より状況は悪化しているそうですが、新たなプロジェクトについても書かれていますので、希望を絶やさず、心を寄せたいです。

特定非営利活動法人パルシック主催の「ミャンマー講座2023 映画監督から見たミャンマー」でも藤元監督の貴重なお話が聞けたので少しご紹介。
監督のミャンマーでの結婚式がめっちゃ仏教で驚きました。長蛇の列のお坊さん達にお米を差し上げたり(托鉢)大広間いっぱいのお坊さんと有難いお話しを聞いたり。
宗教の話もNGだそうですが、ふと映画にも出てくる蝶のモチーフが意味するところなど、日本に通じるところも沢山あるのでは?と感じました。
そして監督の映画作りに対する姿勢に痺れました。
「伝えたいメッセージを排除するように心がけている。」「見る人が感じるものだと思うので、入れたくなる気持ちをグッと我慢している。」「特定の何かを入れすぎるとプロパガンダになってしまう。」
なんと映画の力を信じた言葉!
なんと観客の力を信じた言葉!
さすがは坂本龍一が選んだ監督。
今後の活動にも注目したいです。

shiron