「サイコパス=殺人鬼はあまりにも短絡的すぎるが」怪物の木こり 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
サイコパス=殺人鬼はあまりにも短絡的すぎるが
2024年映画館鑑賞2作品目
1月4日(木)イオンシネマ石巻
ハッピーナイト1300円
原作未読
おそらく原作がよっぽど優れているんだろう
監督は『SABU 〜さぶ〜』『許されざる者』『ゼブラーマン』シリーズ『妖怪大戦争』『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』
『ヤッターマン』『十三人の刺客』『忍たま乱太郎』『一命』『逆転裁判』
『愛と誠』『悪の教典』『藁の楯』『土竜の唄』シリーズ『神さまの言うとおり』
『テラフォーマーズ』『無限の住人』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『ラプラスの魔女』『初恋 FIRST LOVE』
『劇場版 ひみつ×戦士 ファントミラージュ! 〜映画になってちょーだいします〜』『劇場版 ポリス×戦士 ラブパトリーナ! 〜怪盗からの挑戦! ラブでパパッとタイホせよ!〜』『妖怪大戦争 ガーディアンズ』の三池崇史
脚本は『最高の人生の見つけ方』の小岩井宏悦
粗筋
東間夫婦によって大勢の幼い子供が誘拐された
脳にチップを埋め込みサイコパスにする実験のために
東間夫婦が住む屋敷の研究室の隣には実験に使用された15体の子供の遺体が液体の中に保管されていた
脳内チップの手術に成功し生き残った子供たち数々の児童養護施設に預けられることに
やがて彼らは大人になり立派なサイコパスに成長した
そんなある日に斧で頭を叩き割られ脳を盗まれる猟奇殺人事件が頻発
被害者は全て東間翠によって脳内にチップを埋め込まれた世間の鼻つまみ者だった
主人公二宮も連続殺人犯の怪物の木こりに殺されかけたがその際の頭部への衝撃で脳内チップが壊れ良心に目覚めた
怪物の木こりの正体は脳内チップが壊れたことによる良心の暴走だった
クールな亀梨くんが最高にカッコ良かった
ラストも上手くまとめた
渋川清彦の顔芸が今回は最高だった
菜々緒がそれまで悪女ぶりからだいぶ変わった
テレビドラマではすでにイメチェンになっているのは知っていたか実際そういう芝居をしっかり見たのは初めて
これなら菜々緒の祖母もご満悦だが作品内容はおそらく祖母向きではないかも知れない
殺人鬼対殺人鬼
『市子』以上に黒い
そしてかなりグロい
でも嫌いじゃない
むしろ好き
三池監督とは比較的相性が良いようだ
なお劇中に架空の絵本『怪物の木こり』が登場する
話の内容はなんとなくだが雰囲気的にも浦沢直樹の『Monster』に登場する「なまえのないかいぶつ」に似ている
だからと言ってパクリだと批判する気は全くない
配役
サイコパスな弁護士の二宮彰に亀梨和也
警視庁で孤立しているプロファイラーの戸城嵐子に菜々緒
二宮の婚約者の荷見映美に吉岡里帆
31年前の連続猟奇殺人の犯人で逮捕直前に自殺した脳外科医の東間翠に柚希礼音
東間事件の担当刑事だった北島信三に出合正幸
二宮の担当医師の益子にみのすけ
二宮が少年時代にお世話になった児童養護施設のぞみ園の職員の「良子先生」に安澤千草
転落死した映美の父に木村靖司
杉谷総合病院総務課の矢部正嗣に今井朋彦
警視庁捜査一課係長の広瀬秀介に堀部圭亮
戸城とコンビを組む元警視庁から所轄に左遷された刑事の乾登人に渋川清彦
二宮の協力者でサイコパスな脳外科医の杉谷九郎に染谷将太
過去の殺人事件の容疑者の剣持武士に中村獅童