「終始、心がざわつく感覚、これも映画体験。」モダンかアナーキー ひでぼーさんの映画レビュー(感想・評価)
終始、心がざわつく感覚、これも映画体験。
1回目の上映で観られなかったけれど、ポレポレでの再上映で、監督挨拶とともに鑑賞できた。
河合優実と村上虹郎の実力派俳優が観たくて楽しみにしていた。
あまりわけのわからない映画だろうと思っていたが、意外と話自体はシンプルだった。
監督が、この作品を観てなにかガツンとくれば、と言っていたように、すっきりはしないけれど、終始ワナワナ、心がざわつく体験で心に残った。
ピントがあわない、手ブレ、街灯のみの照明、そして、まさに不安定な思春期の心情。すべてがラストシーンにつながるまで、鑑賞者の心を(間接的に)揺さぶるように作られていた。
それを違和感なく演じている俳優陣はみごと。
監督本人は作品とは正反対の穏やかな方で、映画表現というものは面白い笑
映画を何度も見たくなる、その根源は脚本だけでなく、このような心の体験かもしれない。
2023年劇場鑑賞99本目
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