「この脚本、中村耕一氏がよく引き受けた」はじまりの日 梅じんの相棒さんの映画レビュー(感想・評価)
この脚本、中村耕一氏がよく引き受けた
地元名古屋出身の日比監督が名古屋で撮影、観に行かねばならない。
中村耕一氏の過去の事件そのままに、役柄はまさにノンフィクション、よく引き受けたと思う。地元のラジオに出演した際にもその話など色々聞いたけど、裁判長の言葉などリアルで中村耕一氏は自分の過去を晒してまで出演したことはかなりの覚悟があったと思う。トレードマークの長髪、髭を短くして臨んだことにも伝わってきました。
何度かあったミュージカルシーン、最初は面食らったが、字幕の歌詞が普通に台詞にすると長くなるので、歌手になりたいが日陰で生きる彼女の想いをミュージカルシーンでまとめたのは正解だったと。
また彼女の歌に心揺さぶられる、中村耕一氏の歌唱シーンが2回有るが流石の一言。
歌唱力がシーンを引き立てています。
設定に職場が同じでアパートが隣というのはご愛嬌として、すべてを失った男の生活、一からやり直す男の感じはリアルなんだと感じたし、病んだ母親のもとで生活してる子供も表に出てないけど日本には沢山いるのだろう。映画「あんのこと」の主人公が堕ちて行ったのと違い、彼女には歌があった、そんな彼女に日の目を見せたいと願う中村耕一氏演じる男は自分が這い上がる、やり直す光に思えたのではないだろうか。
人は自分次第でやり直せるし、追い求めようと思えば変われる。まさに「はじまりの日」と言うタイトルはピッタリの映画でした。
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