「元CIA職員による脚本が真面目すぎて、自分にはどうも合わなかった。」カンダハル 突破せよ Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
元CIA職員による脚本が真面目すぎて、自分にはどうも合わなかった。
リック・ローマン・ウォー 監督による2023年製作(119分/G)の米国映画。原題または英題:Kandahar、配給:クロックワークス、劇場公開日:2023年10月20日。
脚本は、元アメリカ国防情報局の職員としてアフガニスタンに赴任していたミッチェル・ ラフォーチュン。実体験をベースにした作品との謳い文句だが、あまり面白くなかった。
主人公のCIA工作員トム・ハリス(ジェラルド・バトラー)とアフガニスタンで通訳務めたモー(ナビド・ネガーバ)の間の友情を描いていたせいか。タイプが異なり最初は全くソリが合わなかった2人だが、危機を乗り越えていく中で相互理解が深まり友情にまで進むという古き良き米国映画の王道の様な展開。
しかし、ジェラルド・バトラー主演のアクション映画で、そんなものは望んでいなかった。大谷翔平ではないが、通訳は主人公を欺き裏切るべきだろうなんて、思ってしまった。そうでないのなら、通訳はエキゾチックな混血美女にして欲しかったところ。
ただ、タリバン、隣国パキスタンの情報機関ISI、イランの精鋭集団、金次第で敵にも味方にもなる武装集団等、CIAの敵や味方が入り乱れる展開は興味深く、アフガニスタンにおける状況のリアリティを感じさせた。
あと舞台となる砂漠や巨岩の眺望がとても良かったが、ロケ地はサウジアラビア北部のアル・ウラーとのこと。サウジアラビアが今、世界的な観光地を目指しているエリアだそうで成程とは思った。
監督リック・ローマン・ウォー、製作ベイジル・イバニク エリカ・リー 、ブレンドン・ボワイエ ジェラルド・バトラー、 アラン・シーゲル、 クリスチャン・マーキュリー、 スコット・ラステティ、 アリ・ジャーファー、脚本ミッチェル・ラフォーチュン、撮影マクレガー、美術ビンセント・レイノー、衣装キンバリー・アダムス=ギャリガン、編集コルビー・パーカー・Jr.、音楽デビッド・バックリー、音楽監修ライザ・リチャードソン。
トム・ハリスジェラルド・バトラー、モハメド(モー)ナビド・ネガーバン、カヒルアリ・ファザル、ファルザド・アサディバハドール・フォラディ、ルナニーナ・トゥーサント=ホワイト、マーク・アーノルド、コーリイ・ジョンソン、レイ・ハラティアン、トム・リス・ハリス、ローマントラビス・フィメル。