ニモーナのレビュー・感想・評価
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大号泣
メチャメチャ刺さりました…。
ティッシュ箱、カラになっちゃった…。
映画・ターミネーター2のラストシーンや、
漫画・幽遊白書で玄海師範が戸愚呂弟に○されるシーン。
無印のセーラームーンでセーラー戦士が次々と命を落としていく回からのラスト回。
ドラマ・家なき子の愛犬で相棒のワンチャンのリュウが○んじゃったシーンを観たとき並みに大号泣しました…。
最高でした。
LGBTQ扱ってるのが私的には良かったのかしらん…。
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偏見、恐怖、無知、決めつけによる区別。
その被害者がニモーナであり、
かつ主人公でゲイセクシャルであるバリスターは、
ある者の陰謀により女王◯害を実行させられた大犯罪人の汚名を着させられ、お天道様の下を歩けない状況に追いやられてしまう。
バリスターは、生まれは一般の人だけれども、騎士学校では主席で卒業をした真の実力者で、女王に期待されていたすごい人だった。
それだけに、落ちるシーンは胸が締め付けられて、彼を観るのが辛かったです。
ですが、そんな時に現れたのが、とてもワイルドで好戦的でメチャクチャな性格の10代前半くらいの子、ニモーナです。
大犯罪人として悪い意味で超有名になってしまっているお尋ね者のバリスターは、人目を避けた生活を送っていました、つまり孤独の生活を。
そんな時にニモーナは現れ、一方的に、強引に、バリスターと関わろうとしてきます。このやりとりが面白い!
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ニモーナとバリスターは、ゆくゆくは素敵な相棒同士になります。本当に素敵なコンビ、ずっと彼らの活躍を眺めたい。
ラストでは落とされて上げられて、ティッシュ箱がカラになってしまいました。いやぁ〜〜、良かった良かった、本当に良かった…。
(Yahoo!ニュースさん、素敵な映画の情報をありがとうございました。視聴できてとても幸せです。)
これはオススメです。ただ、LGBTQや多様性があんまり好みでない方には回れ右推奨です。
ご覧になる方は良いひとときを。
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…気づいてしまいましたか。
これから先、
5行だけ腐った文章(BのLな)を大変、
大変、失礼致します…。
刀剣◯腐好きの皆様方、お耳を拝借。
なんと、主人公バリスターは、◯し切◯谷部・
◯◯根◯徹・千代◯丸。
そのパートナーのアンブロシウスは
◯須賀◯徹の、中の方たちです。以上です汗
多様性時代の騎士とモンスターガール
あらすじだけを読むと、中世時代のような話。
映像を見ると、SFチック。
一体全体、どんな作品…??
昨年も『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』『ジェイコブと海の怪物』がアカデミー賞でアニメ映画賞にノミネート、『~ピノッキオ』に至っては受賞。今やディズニー/ピクサー、ドリームワークス・アニメーション、イルミネーション・スタジオに引けを取らぬほど良質アニメーションを送るNetflix。またまたユニークで斬新なアニメをお届け。
まずは気になる設定や話。
昔々、ある王国。闇=モンスターが襲い、脅威に晒された時、一人の騎士が立ち上がった。その騎士の名は、グロレス。モンスターを討伐するも、いつまた現れるか分からない。グロレスの意志を継ぎ、騎士たちが伝統と共に英雄視されている。
1000年後。中世と近未来が融合したような世界。この世界観が奇抜。
生活様式や雰囲気は中世のようだが、ハイテクが浸透。甲冑に身を包んだ騎士が存在する傍ら、武器は剣ではなくビーム銃など。馬ではなく、バイクや車や戦闘機に乗って。スマホやSNSも通じている。ノリノリな現代曲も溢れてて。何ともパンク!
騎士になれる者は血筋やそういう家柄に生まれた者のみ。
が、異例の騎士が誕生しようとしていた。
庶民の出のバリスター。孤児で、出生も生い立ちも謎。
そんな庶民からの初の騎士のバリスターを、世間は賛否。騎士内でも高慢な騎士は見下すも、グロレスの子孫のアンブローシャスは応援。
国中が見る任命式。思いの外、歓迎。
女王や騎士学校の校長からも期待。
新時代を担う騎士の誕生…その時、事件は起きた。
バリスターに手渡された剣から光線が放たれ、女王を直撃。
呆然とするバリスター。何が起きた…?
が、国中はそう見ていなかった。
女王が殺された。アイツが殺した。庶民の出を騎士なんかにするから。
期待の騎士から一転、女王殺しの大罪人。
追われ、身を隠すバリスター。すっかり落ちぶれ…。
そんなバリスターの前に現れたのは…
一人の少女。
口から産まれたかのようにベラベラ喋るわ、超ハイテンションな性格だわ。突拍子もない言動。何者…??
名は、ニモーナ。
見るからに普通の少女じゃない。
神出鬼没で、様々な姿に変身出来る。
それもその筈。彼女の正体は、モン…おっと、それ以上言うのはご法度。
彼女が近付いてきたのは、自分と同じと思ったから。自分と同じ嫌われ者=ヴィラン。
え? ヴィランじゃないの?
真犯人探し? じゃあ、復讐だね。
何だかんだで犯人探しをする事になった珍コンビ。
とにかくニモーナのブッ飛びキャラが最高!
我が道を行くの怖いもの知らず。
イケイケ!ゴーゴー!
基本少女姿だが、サイにダチョウにクマにクジラにゴリラに変幻自在。可愛い子供の姿にだって。
リアクションも多彩。特に子供姿時に浮かべる悪魔の笑み。
翼を生やして空だって飛べる。
さすがはモン…おっと、言っちゃいけない。
それだから何?
普通って何?
ブッ飛びキャラに見えて、訴える事はストレート。痛快なくらい。
声担当はクロエ・グレース・モレッツ。そのまま実写で見たいくらい。
真面目な性格のバリスターとは水と油。
最初は振り回され、寧ろ面倒になり、ほとほとうんざり。
が、国中がバリスターを犯人と決め付ける中、ニモーナだけ信じて味方。
共に行動する内に芽生える絆。
ブッ飛びな性格だったニモーナはバリスターの影響で少しずつ真面目な性格に。
真面目な性格だったバリスターはニモーナの影響で徐々にラフな性格に。
お互い補い合って。感化し合って。
その様がとってもナチュラル。
いつしか頼れる相棒に。
犯人探しも疎かにされていない。
重要証人から聞いた衝撃の真実。
真犯人は、騎士学校の校長。剣をすり替え、バリスターに罪を着せた。
バリスターとニモーナの奇策で、校長の自白動画を撮り、それをSNS上に。
遂にやっと濡れ衣を晴らせた。
ところが、この校長がクセ者。動画の自分はモンスターが化けた偽者と主張し、身の潔白を訴える。
盟友アンブローシャスもどちらを信じていいか分からない。
俺の事を信用しないのか…? ショックを受けるバリスター。
追い討ちを掛けるように、ニモーナへの信頼が揺らぐ事が。
かつて国を襲ったモンスター。そのモンスターの人間時の姿が、ニモーナそっくり。
ニモーナは本当に…モンスターなのか?
モンスターだったら何なの? モンスターなのが悪いの?
アンタもこの国の人たちと同じなの…?
明かされるニモーナの過去。
幼い頃、森の中でたった一人孤独だったニモーナ。
そんな時出会った一人の少女。初めての友達になる。
クマの姿になって遊んでいた時、大人たちが…。
アイツはモンスターよ!
それでも友を信じていたニモーナだが、少女は剣を向ける。
どうして? どうしてなの、グロレス?
伝説の騎士グロレスの精神によって築き上げられた国。
平和と秩序が保たれているように見えて、その実は差別や偏見、偽りによって塗り固められ…。
長年、誰もが信じ、絶対と思っていた事。
それが本当は正しくない事もある。歴史や伝統が全て正しいとは限らない。
同じNetflix製作の昨年のアニメ『ジェイコブと海の怪物』と通じるものを感じた。
偏見の目で見ず、自分自身の目で、誰を何を信じるか。
孤独の闇に呑まれ、巨大モンスター化してしまったニモーナ。
彼女はこのままモンスターに成り果ててしまうのか…?
息の根を止めようと命令を下す校長。
誰が本当のモンスターなのか…?
その時、バリスターは…?
中盤の追う騎士団から逃げるバリスターとニモーナ。ニモーナの変身能力も相まって、ハイテンポなアクション。
クライマックスの巨大モンスター化したニモーナは、怪獣映画の雰囲気充分。
差別や偏見への訴え。
立場や種族を超えた友情。
勧善懲悪ではないストーリー。
ユニークな話は子供には充分楽しく、深いメッセージは大人にこそ訴える。
元々『アイス・エイジ』などの20世紀フォックス傘下のアニメーション・スタジオ“ブルースカイ”で製作される予定だったが、ディズニーによる買収劇で頓挫。それを拾ったのが、Netflix。
原作となるグラフィック・ノベルあり。同原作者の別作品はドリームワークス製作で同じくNetflixでシリーズ化されているとか。(『シーラとプリンセス戦士』)
どちらも原作者の意思が色濃く反映されているとか。
と言うのも、原作者が同性愛者。
紆余曲折あって完成した本作はアメリカで大絶賛。
その大絶賛の理由はそれもあるのかもしれない。
言うまでもなく、現ハリウッドの必須要素、多様性。
バリスターは有色人種。
加えて、同性愛者。アンブローシャスとは想い合っている。
が、序盤ではバリスターは同性愛者である事を隠している。アンブローシャスとは秘密の仲。
周囲とは違い、世間から弾かれ、心の奥底では孤独を抱えている。そんなニモーナは性的マイノリティーの体現。
何だ、またポリコレかよ…と一緒思うが、
原作者のメッセージが反映されているのだから、押し付けがましいディズニーのそれとは訳が違う。
何事も切実に訴えれば自然と心に響くのだ。
斬新に見えて、実はしっかり王道な作り。その絶妙なバランス。
ディズニーより遥かに巧みな多様性へのメッセージ、胸打つ友情…。ラストシーンもいい。
誰もがバリスターとニモーナの物語に魅了される筈だ。
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