キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのレビュー・感想・評価
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"意外に長く感じさせないサスペンス…(休憩無し)"な映画
鑑賞前は、上映時間3時間越しに気が引けたのですが、サスペンス作品でありテンポも良い展開で、意外に疲れませんでした(FBIの捜査やら裁判場面になってから多少だれたかな…笑)。
実話を元にしているお話とのこと。アメリカ史の良い勉強になりました。先住民であるネイティブ・アメリカンの土地から石油が出たということで、それに群がる白人の嫌らしさがよく描かれています。
しかし、モリーは病気だったとはいえ、自分の家族が夫やその叔父たちに無惨に何人も殺されているのを知った時、(意外と)静かな佇まいだったのは、なぜ?
夫への愛が強かったということ?
(違うとは思うが…)
ロバート・デ・ニーロ演じる"キング"は、彼らの言葉を覚えるほどネイティブ・アメリカンの人達からあんなに信頼されていたのに、あっけなく裏切ってしまったのは、なぜ?
彼らの財産が欲しかったから…というのは分からないでもないが…今ひとつ合点が行かないところが多々ありました。
原作本をぜひ読んでみたくなりました。
*あと、マーティン・スコセッシには、配信用ではなく(テレビ用ではなく)、映画館向けの"映画"を撮って欲しいな…この作品も(『アイリッシュマン』と同様で)なんかTVドラマを見せられているような気分でした。
*「オセージ族」で検索すると、この作品の元になった事件の背景についてより詳しく知ることが出来ますね。作品内では、法律や制度的な部分で理解が追いつかない場面もあったので、鑑賞前に予習しておくのに良いかも知れません。
*長尺の作品で登場人物も多いため、オフィシャルHPは人物相関図とかを用意してくれるとありがたい…。
ディカプリオ、デニーロ、スコセッシと凄い取り合わせ
でも一番の主役はモリーだ。親族を殺されても旦那に当たり散らさず、静かに怒りを感じさせた。エンディングは「なんだこりゃ」だったが。
ロバート・デ・ニーロの存在感!
スコセッシ監督でデ・ニーロとディカプリオでしょ、往年の映画ファンなら見ない手はないと思い鑑賞してきました。
上映時間は長いけど長さをあまり感じさせない興味深い内容でした。いや、興味深いというより怖かったですね。
何よりロバート・デ・ニーロが存在感たっぷりのラスボスを演じてて、まるでマフィアのドンのようです。久々にこういうデ・ニーロが見れてデ・ニーロの健在ぶりが嬉しかったです。ディカプリオもオセージ族のモリーに恋をしながらデ・ニーロ演じる叔父のキングには逆らえないちょっと情けない男アーネストを大熱演でした。
こういったことが過去にあったなんて本当に恐ろしく思いました。特に外面はいいが、裏で恐ろしい企みをして、自分の手は汚さず人を動かし、次々とオセージ族を消していくキングが超怖かった。保安官補というそれなりの地位もあり、いろんな人物とつながってるので本当に厄介な人物です。金のためならここまで残忍になれるんですね人間は。アーネストも薄々気付いてるはずなのにキングに逆らえずモリーにインシュリンという名の毒物を注射し続けるのも怖い。本当FBIが登場するまでどうなるかと思いましたよ、白人の狂気の世界に。モリーが死んでしまわないかハラハラドキドキしました。
最後、劇中劇みたいなオチは賛否両論かと思いますが、重厚な映画にちょっと一息つかせてもらいました。
一見の価値はある映画だと思います。モリー役のリリー・グラッドストーンという女優が良かったです。
見応えあり。
流石に後半はトイレへ行きたくて仕方なかった。
IMAXで見たが良かったのはエンドロールの音の余韻だったかな。
(都内のIMAXはとにかく見にくくて狭くて酔う印象)
内容はしっかり表現出来ていて良かったと思う、
少し感じたのが、俺はアジアとアメリカのハーフでアジア人である母が身籠った時に祖母に反対されていたり、親戚に色の白い白人の子だと言われていたのを思い出した。
日本語和訳で『純血の血が白くなる』と言う言葉は、色々と考える場面だった。
ブラックダイアモンド(石油問題は今も昔も骨肉の争いになり、そこに民族問題もあるから尚更泥々した展開になって行くと感じた。
ラストシーンにディカプリオが正直になれなかった?(本当に分からなかった?)ならなかった?(見ようとせず分かろうとしなかった)のはどんな心理が働いていたのか、とても気になった。
やはり少しは退屈しちゃいました
メインの筋書きとしてはそこまで複雑じゃないはずなんですが、登場人物が多い上にあまり描き分けが丁寧でないせいか、進行がちょいと分かりにくかったです。
また、話の構成上しゃーないんでしょうが、あまりにも白人=悪モン、ネイティブアメリカン=良いモンという描き方がされ過ぎてるのもちょっとひっかかりました。
この辺、ゼア・ウィル・ビー・ブラッドとかの方が個人的には好みでしたかねぇ…
とはいえ、ネイティブアメリカン差別の歴史を学ぶには充分よく出来た一本でした!
長いよスコセッシ!
前情報はスコセッシが監督でディカプリオとデニーロが出演しているくらいしか知らずに見ました。
面白くないわけではないけど面白いわけでもないそんな映画
長いのに盛り上がる場面がラストの方にしかなく淡々と事件が起こっていく
その事件も誰が起こしているか冒頭から分かっているのでミステリー要素もなく
過激な映像があるわけでもなし
原作は捜査する刑事側だったのにディカプリオが今回の役を熱望したので変わったらしいけど良かったのか?
てか、3時間以上は長いよ
マーティン・スコセッシ監督だからこそまとめられる超大作
昔「じゃじゃ馬億万長者」という大人気TVドラマがありましたが
現実に突然石油が湧いたらこんな事になってしまうという実話です
タイトル通りおぞましい連続殺人事件ですが傷口をえぐるような事はせず
マーティン・スコセッシ監督が優しく語ってくれます
最近は善人の役が多いデニーロですが久々に
善人の顔のまま大悪党マフィアの親分を演じています
デカプリオもまた誠実な顔とろくでもない悪党の2面性を見事に演じています
積極的あるいは気が向かないまま事件に巻き込まれていく悪党たちや
その様々な末路も丁寧に描かれており超大作に相応しい出来栄えとなっています
超長尺ですが昔は3時間を超える作品にはインターミッションが入る
と聞いたことがありカーペンターズが「トイレに行ってくるわ~」って
歌ってましたがどうやらそれはアメリカの話で日本ではぶっ通しなんですね
途中で中座する覚悟で観ましたが無事完走できました
あまり心情を描こうとはせずメカニカルに事実を分かり易く描いていくので
集中力が途切れることなく淡々と見続けることのできる作品です
エンドロールにロビー・ロバートソンの名前が出てきて
あれ?と思ったんですが生前に音楽を担当していたんですね
往年のロックスターがどんどんこの世界を卒業していくのも寂しいものです
206分と長尺ながら、贅肉を削ぎ落としたタイトな作品で、あっという...
206分と長尺ながら、贅肉を削ぎ落としたタイトな作品で、あっという間に時間が過ぎて行く。与えるものと奪う者の表裏一体性と、繰り返される悲しい歴史。語り口の鋭さ含め、傑作。
人間の汚い部分を目一杯見れる面白さ。
おじのキングはとんでもない極悪人。オーセージ族から大金を奪うため、あの手この手で近づいてくる。
ディカプリオ演じるアーネストも、おじに言われて最初は金目当てでモーリーに近づき結婚するが、結局彼女を愛してしまう。
とはいえ、彼女の姉妹を殺したり、モーリーの薬に異物を混ぜたりとめちゃくちゃだ。頭がおかしい。狂ってる。
なのにちゃっかり3人の子どもを作ったり、妻を恋しがったり、極悪人にはなりきれない。末娘が亡くなった時には半狂乱になったりと、人間らしい部分も。人間の持つ感情や欲望、愛や憎しみといったあらゆる感情がアーネストを通して浮き彫りになる。
ディカプリオはそんな複雑な人物像をうまく演じていた。
サスペンスといっても、初めからキングが大元のボスだと分かっているんだけど、細かい部分は後から解き明かされる。残り1時間、連邦捜査官が現れてから面白さに拍車がかかる。
あと、アメリカ先住民ということで、スピリチュアルな描写も印象的だった。死ぬ前にフクロウが見えたり、先祖がお迎えが来たり……。
久々の長編作品に疲れましたが、めちゃくちゃ面白かったです。
久々の名作誕生
まず出だしから、これぞ映画と云ったカメラアングルに魅了され、どんな作品なのか期待に胸が膨らむ。時は先住民族や黒人等の生命が軽んじられ、同じ白人同士でも貧民だと差別されていた頃の話し。スコセッシは先ずドキュメンタリータッチで先住民族が殺害され、しかも大してその事を白人達は究明すらしない事を描き、その頃のニュアンスを視聴者に伝える。何時ものスコセッシ節じゃなく淡々とした描き方が、後々迄心に染み渡る。アカデミー賞のノミネート間違いなし。ディカプリオもデニーロも持ち味が良く発揮されており、オーセージの言語を覚えて迄演じている事に役者魂を観た。しかし白眉はリリー・グラッドストーン。参りました。
とても長い
見ている間はそれほど長さが気にならなくて、それは面白かったからなのだろうけど、それでも長い。半日つぶれてしまう。そして最後まで大丈夫だったけど、トイレのための休憩もない。どんなに長くてもインターミッションがないのは、何か意地でもあるのか意地悪なのか、本当に迷惑だ。2時間半を超える場合はインターミッションを入れる決まりにして欲しい。だったら家で見た方がずっといい。
インディアンで大金持ちがいたとは初めて知った。デ・ニーロが本当に悪者で、ひどいけど嘘がうまくて相手に悪意を抱かせない。感謝したまま殺された人もいただろう。悪者の鏡みたいな人物だ。
ディカプリオがアホの役なのだけど、顔がかっこいいから賢そうに見えてしまう。もっとアホだと思って見ればもっと面白かっただろう。最初に車の運転手をしていただけであとはずっと遊んでいるばかりでせいぜい子どもの面倒をみていたくらいだ。
変に金を持ちすぎるとろくなことがないという話だ。誰も幸せじゃなかった。
長くて誰が誰を殺したのか覚えていられない。
巨匠の大作なれど
まず3時間半の上映時間をまったく飽きさせず観客を物語に巻き込んでいくスコセッシの手腕は見事。加えてデカプリオ、デニーロの熟練の演技も見応えがある。とても丁寧に作られた大作なんだけど映画として面白いかといわれるとフツー。
作品としての際立った個性が感じられず、デカプリオもデニーロもどこか以前の作品で同じようなの見たなといった印象。デカプリオの役どころもどこにでもいそうな惨めな悪人。不安と分離感と欠落感と無力感に追い立てられ、金のために罪を犯す愚か者。主人公にキャラとしての魅力がない。こんな感じのキャラばかりが出てくる。制作陣の熟練の技はすごいが、それだけの作品。
観る側の受信機設定次第です
上映時間3時間26分ときくと「うへぇ」と思いますよね。
私も若い頃はマーティン・スコセッシ作品は「長い」「重い」イコール体力のある時でないとダメ、と思っていました。
でも10年ちょっと前にWOWOWでドラマ「ボードウォーク・エンパイヤ」を観た時に毎回おまけのメイキング映像と関係者インタビューをやっていて、各シーンの細部にいたるまでどれだけ登場人物の性格や心情にこだわって撮影しているのかがわかりまして、そのおかげでスコセッシ作品を観る際には自分の受信機設定をスコセッシのテンポとリズムに合わせるようになりました。すると、まぁドキドキワクワクとはいきませんが、内容をじっくりと味わうのが心地よくなってきて、長くてもお尻が痛くはならないのです。
私は、この作品で描かれたようなアメリカの歴史は知りませんでしたし、そうだったのかという発見もありましたが、なんか、働かずに大金を得て家事すらしない(ように見えました)被害者とお金に群がるだけの加害者という、基本的に働き者で貧乏性の日本人としてはまったく共感しない人々のお話でした。後半に登場した捜査官が仕事熱心なのにちょっと救われたかなぁ。急に大金を得ると不幸になるということですかね。日本で宝くじ当選金をとりに行かない人が一定数いるというのもわかります。
でもディカプリオとデニーロの存在感と演技力のおかげで、人物の多面性や複雑さ、悪役といいきれない魅力が醸し出されてよかったです。人間って奴ぁ、しゃあない奴っちゃなぁ…という気持ちになりました。
さすがに長過ぎた
206分もあると知らずに予約して、やや後悔しました。
実際にはそこまでの長さは感じなかったのですが、ずっと同じ姿勢で座っていたので腰や首が疲れました。
さすがに長すぎですね。途中休憩入れて欲しい。
トイレ近めの私ですが、この日は仕事が忙しく水分補給出来なかったので平気でしたね。途中トイレ行く人いなかったのは見逃せない展開だったからでしょうか。
内容としては、クズ男オンパレードで男から見てもムカムカするのですが、続きが気になって目が話せない。
ただし、長いので仕事終わりに行くべきではないですね。途中から頭に入らなくなってきます。
1920年代が舞台ということだけ予備知識があって、禁酒法時代かなと思っていたらそうでした。なので、飲んでたお酒は密造酒なんでしょうけど、その辺の時代背景からわからないトイレ理解しにくいかも。
随分前に見たアンタッチャブルを思い出しました。あれも悪役がロバート・デ・ニーロですね!
見終わってから調べて実話だと知って衝撃です。
白が毒する
ディカプリオが特別捜査官であるトム・ホワイトを演じていたら差し障りのないサスペンス物として勧善懲悪が長時間の尺を退屈にしていたようで、疑心暗鬼になるヒロインを庇いながらの捜査を邪魔する大袈裟な悪役でしかないデ・ニーロが想像出来るし、ディカプリオが演じたアーネストは小悪党の添え物にしかならない存在であったかもしれない、悪側の目線で繰り広げられる物語がスコセッシの大傑作『グッドフェローズ』や前作の『アイリッシュマン』を彷彿とさせられる演出が垣間見れ、善悪の判断が付かないようで言われるがままに悪戦苦闘するディカプリオに軽薄なモノを感じながら少し笑える間抜けさヲ、デ・ニーロの悪代官っぷりが絶妙に嫌らしくてスコセッシが描いてきたギャングを詰め込んだ集大成的キャラに地味ながらも思えたり。
後のFBIが本格的な捜査に乗り出してからのチクリ合戦がテンポ良くスムーズに解決される展開で雑に感じたり、賢そうな凛とした表情のモーリーがアーネストに惹かれる説得力が薄いようで、物語も終盤に失速気味な印象も後日談を描く演出がスコセッシの出演を含めて驚かされた。
音楽を担当したThe Bandのロビー・ロバートソンの母親はモホーク族のインディアンでもある訳で本作との相思相愛、御冥福を。。。
リリー・グラッドストーン、見たことある顔だと、半信半疑で確信しながら大正解、ケリー・ライカートの秘蔵っ子は言い過ぎにも『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』で印象的な役柄を演じていた。
スコセッシの看板役者である二人がスコセッシ監督作で夢の共演、ディカプリオとデ・ニーロが演じたのは単なる小悪党でしかない、勧善懲悪の裏側にある悪を中心に連日ワイドショーでネタになるような事件に思えたり、史実の歴史を学んだらそんな冗談も言えないだろう、パンフを作らない罪と原作はマストか。
オセージ族は、最悪の土地を手に入れた。
ディカプリオ&デ・ニーロ、それがスコセッシ監督作品。長くたって、むしろ長いのなら尚更観るしかないよね。でも、なんか、誰にも感情移入できないまま、エンドロールを迎えてしまった。
言ってしまえば、石油に群がる人たちの醜い揉め事、って話。さらに悪くいってしまえば、自分の肉体も頭脳も使わずに、がめつく大金を手にしようとするハゲタカたち。それは、大挙押し寄せてきたならず者たちの白人に限らず、先住民たちにもその印象を持ってしまった。しかも殺人計画にしても杜撰で開けっぴろげ(誰かに聞かれたらどうするって場面が多い)で、詰めが甘いとしか思えない。だから、ずっとこちらの気持ちが揺れないのだよなあ。
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